SUMMER TIME
ヒロイン
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
1時間掛けて辿り着いたオフィスも当然消灯していた。ご丁寧に各部屋で操作できないようロックまで掛けている。それは冷房も同様だった。
「ようやく辿り着いたってのに、あんまりだぞ、と」
さすがのレノもこの仕打ちに舌打ちせずにはいられなかった。
自席についてだらしなく投げ出した足は、もう歩くことを拒否していた。さすがに60階以上を階段で上がるというのは、無謀だったかもしれない。しかも、帰るには同じだけ階段を下る必要がある。それを考えただけで、何もかもが嫌になる。
それはヒロインも同じだったようで、ソファに横たわったまま、身じろぎ一つしない。
「ヒロインー、生きてるか?」
声を掛けると、辛うじて手を振り返してきた。
しばらくは無言で、二人は体力の回復に努めた。1時間ほどの休憩を経て、ヒロインがソファから身体を起こし、面倒くさいとぼやきながら自席に戻って、パソコンのスイッチを押した。しかし、反応がない。
「レノ、パソコン電源入れてみて」
ヒロインに言われ、レノは腰に下げていたロッドの先でパソコンのスイッチを押した。だが、結果はヒロインと同じだった。全く起動する様子がない。
二人はあることに気づいた。そして、顔を見合わせて言った。
「「電源、落ちてる」ぞ、と」
.
「ようやく辿り着いたってのに、あんまりだぞ、と」
さすがのレノもこの仕打ちに舌打ちせずにはいられなかった。
自席についてだらしなく投げ出した足は、もう歩くことを拒否していた。さすがに60階以上を階段で上がるというのは、無謀だったかもしれない。しかも、帰るには同じだけ階段を下る必要がある。それを考えただけで、何もかもが嫌になる。
それはヒロインも同じだったようで、ソファに横たわったまま、身じろぎ一つしない。
「ヒロインー、生きてるか?」
声を掛けると、辛うじて手を振り返してきた。
しばらくは無言で、二人は体力の回復に努めた。1時間ほどの休憩を経て、ヒロインがソファから身体を起こし、面倒くさいとぼやきながら自席に戻って、パソコンのスイッチを押した。しかし、反応がない。
「レノ、パソコン電源入れてみて」
ヒロインに言われ、レノは腰に下げていたロッドの先でパソコンのスイッチを押した。だが、結果はヒロインと同じだった。全く起動する様子がない。
二人はあることに気づいた。そして、顔を見合わせて言った。
「「電源、落ちてる」ぞ、と」
.