小さなプライド、大きな手
ヒロイン
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すっかりバレている。
言い訳をする気になれず、私は素直に頷いた。
すると、いきなり頭にレノの手が降ってきた。
呆気にとられる私を余所に、レノは乱暴に頭を撫でた。
「あんまり気に病むなよ、と」
それは、予想を大きく外れた言葉だった。
「でも、迷惑かけて――」
「バーカ。こんなもん、迷惑のうちに入らないぞ、と」
ちらっと視線を上げた先のレノは、屈託ない笑顔だった。
「意地張ってないで、泣きたいなら泣けよ。俺の胸を貸してやるから」
レノの手は大きくて、私の小さなプライドまで包み込んでしまった。
今日は、レノに甘えよう。
そうしたら、また、頑張れそうな気がする。
「ありがとう、レノ」
「この貸しは、身体で――」
「お断わりします」
「冗談だぞ、と」
「そうは聞こえなかった」
うん。
また頑張れる…はず。
END
2009/01/22
.
言い訳をする気になれず、私は素直に頷いた。
すると、いきなり頭にレノの手が降ってきた。
呆気にとられる私を余所に、レノは乱暴に頭を撫でた。
「あんまり気に病むなよ、と」
それは、予想を大きく外れた言葉だった。
「でも、迷惑かけて――」
「バーカ。こんなもん、迷惑のうちに入らないぞ、と」
ちらっと視線を上げた先のレノは、屈託ない笑顔だった。
「意地張ってないで、泣きたいなら泣けよ。俺の胸を貸してやるから」
レノの手は大きくて、私の小さなプライドまで包み込んでしまった。
今日は、レノに甘えよう。
そうしたら、また、頑張れそうな気がする。
「ありがとう、レノ」
「この貸しは、身体で――」
「お断わりします」
「冗談だぞ、と」
「そうは聞こえなかった」
うん。
また頑張れる…はず。
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