Sweet Kiss
ヒロイン
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「お疲れ様です」
同僚が次々に帰っていくのを見て、既に定時を回っていたことに気付いた。
いつの間にか、医務室は私一人になっていた。
いや、もう一人――
「まだ寝てるの?」
仕切りの向こうで寝ているレノに声を掛けるが、返事はない。
「レノ、もう医務室閉め――」
回り込んで覗くと、あまりにも無防備な状態でレノが眠っていた。
「レノ…」
私はベッドの横にしゃがみこんで、レノの顔を見つめた。
今ここには、私とレノ、二人きり。
もうこんなチャンス、ないかもしれない。
今なら、言えそう。
「…好き、です」
届かなくてもいい。
聞こえていなくてもいい。
ただ、言っておきたかった。
私は恐る恐る顔を近付け、薄く開いたレノの口にキスをした。
レノが起きないように、軽く触れるだけのキスを。
「生クリーム味だな」
「!?」
「ヒロインセンセのキス」
起き上がったレノが、その場に尻餅を付いた私を見下ろしていた。
「嘘、何で!?」
「んー、お姫様のキスで目を覚ましたんだぞ、と」
まさか、寝た振りしてたんじゃ――
自分の取った大胆すぎる行動が恥ずかしくなり、私は慌てて立ち上がって踵を返した。
「っと、待てよ」
「きゃっ」
レノに腕を掴まれ、私はレノに向かって倒れこんだ。
「俺も、言いたいことがあるんだ」
くるりと反転させられ、レノと向き合うと、そこには真剣な顔をしたレノがいた。
レノの手が、私の肩を抱く。
こんなに見つめられて恥ずかしいのに、レノから目が離せない。
心臓が、破裂してしまいそう。
「俺も、ヒロインのことが好きなんだ」
レノの顔が近づく。
私はそっと目を閉じた。
レノのキスも、生クリーム味だった。
→おまけ
同僚が次々に帰っていくのを見て、既に定時を回っていたことに気付いた。
いつの間にか、医務室は私一人になっていた。
いや、もう一人――
「まだ寝てるの?」
仕切りの向こうで寝ているレノに声を掛けるが、返事はない。
「レノ、もう医務室閉め――」
回り込んで覗くと、あまりにも無防備な状態でレノが眠っていた。
「レノ…」
私はベッドの横にしゃがみこんで、レノの顔を見つめた。
今ここには、私とレノ、二人きり。
もうこんなチャンス、ないかもしれない。
今なら、言えそう。
「…好き、です」
届かなくてもいい。
聞こえていなくてもいい。
ただ、言っておきたかった。
私は恐る恐る顔を近付け、薄く開いたレノの口にキスをした。
レノが起きないように、軽く触れるだけのキスを。
「生クリーム味だな」
「!?」
「ヒロインセンセのキス」
起き上がったレノが、その場に尻餅を付いた私を見下ろしていた。
「嘘、何で!?」
「んー、お姫様のキスで目を覚ましたんだぞ、と」
まさか、寝た振りしてたんじゃ――
自分の取った大胆すぎる行動が恥ずかしくなり、私は慌てて立ち上がって踵を返した。
「っと、待てよ」
「きゃっ」
レノに腕を掴まれ、私はレノに向かって倒れこんだ。
「俺も、言いたいことがあるんだ」
くるりと反転させられ、レノと向き合うと、そこには真剣な顔をしたレノがいた。
レノの手が、私の肩を抱く。
こんなに見つめられて恥ずかしいのに、レノから目が離せない。
心臓が、破裂してしまいそう。
「俺も、ヒロインのことが好きなんだ」
レノの顔が近づく。
私はそっと目を閉じた。
レノのキスも、生クリーム味だった。
→おまけ