Sweet Kiss
ヒロイン
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初めて会ったのは半年前。
私が神羅本社の医療班に配属されてすぐだった。
真っ赤な髪に着崩したスーツ、軽いノリ――初めて目にした本人は、噂以上に軽薄そうな男だった。
「あれ、あんた、新しく来た人?」
任務中に軽い怪我をしたと言ってやってきたレノは、私の顔を見るなりにやっと笑った。
「そうですけど、何か?」
「美人の女医さんに診てもらえるなんてツイてるな、と思っただけだぞ、と」
普通こんなセリフ、さらりと出てくるもんじゃない。
相当遊んでいる証拠だ。
「それはどうも。さ、怪我診せて」
私は敢えて素っ気なく対応し、向かいの椅子に腰掛けるように言った。
案の定レノはつまらなそうな顔をして、黙って上着を脱いで座った。
私はレノのシャツの右袖を捲り、腕の擦り傷を消毒し始めた。
レノもされるがまま、おとなしくしている。
最後に包帯を巻き終えると、レノが言った。
「先生、今日暇?」
「え?」
レノが立ち上がり、私に近づいて来た。
慌てて立ち上がった勢いで、椅子が倒れる。
私はレノから逃げるように後退った。
「そんな怯えないでくれよ、と」
レノは妖しい笑みを浮かべ迫り、私の腕を取って引き寄せた。
「や、やめて!」
レノの手が腰に回され、その下を撫で回し始める。
「やっぱ白衣はそそるな」
そう耳元でレノが囁く。
よくない雰囲気を感じた私の身体が、小刻みに震え始めた。
「嫌っ…お願い、やめ、て…」
私がそう哀願すると、ぱっと手が放された。
「…悪ぃ。泣かすつもりじゃ…これ、ありがとうな」
そう言い残して、レノは医務室を出て行った。
私はしばらくその場から動けなかった。
「最っ低…!」
彼の第一印象は、最悪だった。
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私が神羅本社の医療班に配属されてすぐだった。
真っ赤な髪に着崩したスーツ、軽いノリ――初めて目にした本人は、噂以上に軽薄そうな男だった。
「あれ、あんた、新しく来た人?」
任務中に軽い怪我をしたと言ってやってきたレノは、私の顔を見るなりにやっと笑った。
「そうですけど、何か?」
「美人の女医さんに診てもらえるなんてツイてるな、と思っただけだぞ、と」
普通こんなセリフ、さらりと出てくるもんじゃない。
相当遊んでいる証拠だ。
「それはどうも。さ、怪我診せて」
私は敢えて素っ気なく対応し、向かいの椅子に腰掛けるように言った。
案の定レノはつまらなそうな顔をして、黙って上着を脱いで座った。
私はレノのシャツの右袖を捲り、腕の擦り傷を消毒し始めた。
レノもされるがまま、おとなしくしている。
最後に包帯を巻き終えると、レノが言った。
「先生、今日暇?」
「え?」
レノが立ち上がり、私に近づいて来た。
慌てて立ち上がった勢いで、椅子が倒れる。
私はレノから逃げるように後退った。
「そんな怯えないでくれよ、と」
レノは妖しい笑みを浮かべ迫り、私の腕を取って引き寄せた。
「や、やめて!」
レノの手が腰に回され、その下を撫で回し始める。
「やっぱ白衣はそそるな」
そう耳元でレノが囁く。
よくない雰囲気を感じた私の身体が、小刻みに震え始めた。
「嫌っ…お願い、やめ、て…」
私がそう哀願すると、ぱっと手が放された。
「…悪ぃ。泣かすつもりじゃ…これ、ありがとうな」
そう言い残して、レノは医務室を出て行った。
私はしばらくその場から動けなかった。
「最っ低…!」
彼の第一印象は、最悪だった。
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