まごころを、君に
ヒロイン
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突然のプロポーズと極度の緊張から解放されたことで腰が砕け、ヒロインはレノの腕をすり抜けてその場に座り込んだ。
「何で…?」
「何でって…俺とヒロインの子供だろ?答えは一つしかないぞ、と」
レノが導きだしたたった一つの答えは、大方の予想とは違っていた。
「俺がヒロインとその子を幸せにする」
真摯にレノに見つめられ、ヒロインは心から自分を恥じた。
レノを信じられず、自分が傷つかないことしか考えていなかった。
新しく宿った命を顧みずに。
「ごめんなさ、い…ごめん、ごめんね…」
ヒロインはお腹に手をあて、ひたすら謝るしかできなかった。
「な、何で謝るんだよ…俺じゃ、ダメなのか?」
レノの瞳が不安に揺らいだ。
ヒロインは左右に首を振った。
「違っ…私、自分のことしかっ、考えてなくて…っ…レノ、のことも、この子のことも…全然考えて、あげてなくて…っ」
一度溢れ出した涙は、堰を切ったように流れだした。
不安や苛立ちを全て洗い流すように。
レノの手が伸ばされ、ゆっくりと、優しく背中を撫でられる。
ヒロインはレノに抱き寄せられ、その腕の中で泣きじゃくった。
「生まれてくる子供には、抱き上げる手の浄不浄なんて関係ない。要はどれだけ幸せにしてあげられるかだぞ、と」
レノの腕に抱かれながら、ヒロインは小さく頷いた。
「そう、だね」
「ヒロイン、この子を幸せにしてやろうな」
レノの手がお腹に置かれたヒロインの手に重ねられた。
「ありがとう、レノ」
この手は血で汚れているけれど
君たちを誰よりも幸せにしてあげようと思う
最愛の君と生まれ来る子に
溢れんばかりの愛情と
そして
まごころを
END
2007/11/12
.
「何で…?」
「何でって…俺とヒロインの子供だろ?答えは一つしかないぞ、と」
レノが導きだしたたった一つの答えは、大方の予想とは違っていた。
「俺がヒロインとその子を幸せにする」
真摯にレノに見つめられ、ヒロインは心から自分を恥じた。
レノを信じられず、自分が傷つかないことしか考えていなかった。
新しく宿った命を顧みずに。
「ごめんなさ、い…ごめん、ごめんね…」
ヒロインはお腹に手をあて、ひたすら謝るしかできなかった。
「な、何で謝るんだよ…俺じゃ、ダメなのか?」
レノの瞳が不安に揺らいだ。
ヒロインは左右に首を振った。
「違っ…私、自分のことしかっ、考えてなくて…っ…レノ、のことも、この子のことも…全然考えて、あげてなくて…っ」
一度溢れ出した涙は、堰を切ったように流れだした。
不安や苛立ちを全て洗い流すように。
レノの手が伸ばされ、ゆっくりと、優しく背中を撫でられる。
ヒロインはレノに抱き寄せられ、その腕の中で泣きじゃくった。
「生まれてくる子供には、抱き上げる手の浄不浄なんて関係ない。要はどれだけ幸せにしてあげられるかだぞ、と」
レノの腕に抱かれながら、ヒロインは小さく頷いた。
「そう、だね」
「ヒロイン、この子を幸せにしてやろうな」
レノの手がお腹に置かれたヒロインの手に重ねられた。
「ありがとう、レノ」
この手は血で汚れているけれど
君たちを誰よりも幸せにしてあげようと思う
最愛の君と生まれ来る子に
溢れんばかりの愛情と
そして
まごころを
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