Which Do You Like?
ヒロイン
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「コーヒーご馳走様」
ヒロインが立ち上がる。
「コーヒーの礼にタークス入ってくれよ」
ぴたっとヒロインの足が止まった。
そしてくるっと振り返ると、歩み寄ってきた。
「はい」
手渡されたのは120ギル。
「これで貸し借りなしね」
「あのなぁ」
「またね」
軽く手を振ったヒロインは、昨日と同じように早足で去っていった。
その後ろ姿を見つめながら、俺は軽くブランコを漕いだ。
「またね、か」
ってことは、また会うつもりってこと…だよな。
「脈あり、だな」
俺は次の日も、その次の日も、毎日ヒロインに会うために五番街の公園に通い続けた。
次第にヒロインも笑顔を見せるようになった。
ヒロインと会っている時間は、初冬の冷たい空気も全く辛くない。
ヒロインに会うのが俺の楽しみになっていた。
それが既に日課になり始めた頃、ツォンさんに呼ばれた。
「レノ、任務の報告を」
そう言われて初めて、タークス人員補強の任務でヒロインに近づいていたことを思い出した。
「あー…なかなかいい奴がいなくて…」
歯切れ悪く答えると、ツォンさんが呆れたように溜息をついた。
「あの女が無理なら、さっさと他の奴を当たったらどうだ?」
さすがタークス主任。
全てお見通しってわけですか。
「遊びじゃないんだ。今日中に見つからないなら、この任務は終了だ」
反論の余地はない。
「…了解、と」
そう、任務だったんだ。
スカウトのためにヒロインに近づいた。
…はずだった。
でも、今は――
どちらにしろ、今日が最後だ。
俺は真っ直ぐ五番街の公園へ向かった。
.
ヒロインが立ち上がる。
「コーヒーの礼にタークス入ってくれよ」
ぴたっとヒロインの足が止まった。
そしてくるっと振り返ると、歩み寄ってきた。
「はい」
手渡されたのは120ギル。
「これで貸し借りなしね」
「あのなぁ」
「またね」
軽く手を振ったヒロインは、昨日と同じように早足で去っていった。
その後ろ姿を見つめながら、俺は軽くブランコを漕いだ。
「またね、か」
ってことは、また会うつもりってこと…だよな。
「脈あり、だな」
俺は次の日も、その次の日も、毎日ヒロインに会うために五番街の公園に通い続けた。
次第にヒロインも笑顔を見せるようになった。
ヒロインと会っている時間は、初冬の冷たい空気も全く辛くない。
ヒロインに会うのが俺の楽しみになっていた。
それが既に日課になり始めた頃、ツォンさんに呼ばれた。
「レノ、任務の報告を」
そう言われて初めて、タークス人員補強の任務でヒロインに近づいていたことを思い出した。
「あー…なかなかいい奴がいなくて…」
歯切れ悪く答えると、ツォンさんが呆れたように溜息をついた。
「あの女が無理なら、さっさと他の奴を当たったらどうだ?」
さすがタークス主任。
全てお見通しってわけですか。
「遊びじゃないんだ。今日中に見つからないなら、この任務は終了だ」
反論の余地はない。
「…了解、と」
そう、任務だったんだ。
スカウトのためにヒロインに近づいた。
…はずだった。
でも、今は――
どちらにしろ、今日が最後だ。
俺は真っ直ぐ五番街の公園へ向かった。
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