お兄ちゃんは心配性
ヒロイン
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「なんか、ドキドキします」
そっと手を伸ばすと、ヒロインは躊躇いがちに俺の手にその華奢な手を預けてくれた。
そして、気恥ずかしそうに下を向く。
俺だって、ドキドキしてるんだぞ、と。
本当に、らしくない。
しばらくは黙って歩いた。
得体の知れない視線を感じたのもあるが。
店に着いて、席に案内されてもまだヒロインは俯いてもじもじしていた。
やっぱ、手繋ぐの早すぎたか?
悩む俺、困った様子のヒロイン。
あー、どうしていいかわからないぞ、と!
他愛のない話を振ってもどきまぎし、運ばれてくる料理にも手を付けない。
そんなヒロインを見ていると、悪いことをしてしまったような気になってきた。
「ヒロイン…やっぱ俺といても楽しくないか…?」
はっとヒロインが顔を上げた。
そして、首が吹っ飛んでしまうんじゃないかと心配するぐらいのスピードで、ヒロインが首を横に振った。
「そ、そんなことないです!」
そう言われても、ヒロインが無理をしているようにしか見えない。
「でも…」
「わ、私…気になる人を意識しちゃうと、こうなっちゃうんです!」
?
ヒロインが顔を真っ赤にして、口を押さえた。
それってつまり――
「好きってこと、か…?」
こくっと、今度は小さくヒロインが頷いた。
「マジかよ…」
それを聞いたら力が抜けた。
「迷惑…ですよね」
しゅんと萎れたように肩を落とすヒロインに俺が慌てる。
「いや、違う!違うぞ、と」
ヒロインが顔を上げ、今にも泣きだしそうなぐらい大きな眼に涙を溜めていた。
ますます気持ちが急く。
「その…何だ。ヒロインに先、言われちまったなー…って」
あー、何言ってるんだ俺は――
らしくない。
本当に、らしくないぞ、と。
ヒロインにわからないように、そっと深呼吸。
「俺も、ヒロインが好きだぞ、と」
ぽろっとヒロインの目から涙が零れ落ちた。
けど、次の瞬間。
笑ったヒロインは、今までのどの瞬間よりも綺麗だった。
→おまけ
そっと手を伸ばすと、ヒロインは躊躇いがちに俺の手にその華奢な手を預けてくれた。
そして、気恥ずかしそうに下を向く。
俺だって、ドキドキしてるんだぞ、と。
本当に、らしくない。
しばらくは黙って歩いた。
得体の知れない視線を感じたのもあるが。
店に着いて、席に案内されてもまだヒロインは俯いてもじもじしていた。
やっぱ、手繋ぐの早すぎたか?
悩む俺、困った様子のヒロイン。
あー、どうしていいかわからないぞ、と!
他愛のない話を振ってもどきまぎし、運ばれてくる料理にも手を付けない。
そんなヒロインを見ていると、悪いことをしてしまったような気になってきた。
「ヒロイン…やっぱ俺といても楽しくないか…?」
はっとヒロインが顔を上げた。
そして、首が吹っ飛んでしまうんじゃないかと心配するぐらいのスピードで、ヒロインが首を横に振った。
「そ、そんなことないです!」
そう言われても、ヒロインが無理をしているようにしか見えない。
「でも…」
「わ、私…気になる人を意識しちゃうと、こうなっちゃうんです!」
?
ヒロインが顔を真っ赤にして、口を押さえた。
それってつまり――
「好きってこと、か…?」
こくっと、今度は小さくヒロインが頷いた。
「マジかよ…」
それを聞いたら力が抜けた。
「迷惑…ですよね」
しゅんと萎れたように肩を落とすヒロインに俺が慌てる。
「いや、違う!違うぞ、と」
ヒロインが顔を上げ、今にも泣きだしそうなぐらい大きな眼に涙を溜めていた。
ますます気持ちが急く。
「その…何だ。ヒロインに先、言われちまったなー…って」
あー、何言ってるんだ俺は――
らしくない。
本当に、らしくないぞ、と。
ヒロインにわからないように、そっと深呼吸。
「俺も、ヒロインが好きだぞ、と」
ぽろっとヒロインの目から涙が零れ落ちた。
けど、次の瞬間。
笑ったヒロインは、今までのどの瞬間よりも綺麗だった。
→おまけ