お兄ちゃんは心配性
ヒロイン
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タークスに入ってきた彼女は、俺が好きになった女。
そして、ツォンさんの妹だった――
お兄ちゃんは心配性
「ガード固すぎるぞ、と」
俺は食堂のテーブルに突っ伏し、向かいに座るルードに愚痴を溢した。
ルードは何も言わず、コーヒーを飲んでいる。
どうやら俺の話を聞いてくれるらしい。
俺はヒロインへの思いを、切々とルードに語った。
本気でヒロインが好きなこと。
しかし、ヒロインと満足に話すらできない。
その、最大の障害。
「ツォンさん、俺がヒロインと話そうとするだけで怒るんだぞ、と」
「そりゃ、レノと話したら妊娠するからな」
頭上から降ってきた不届きな言葉に、俺は起き上がってその主を睨み付けた。
「今ここで死にたいのか、と」
「おっと、マジになるなよ」
両手を上げながら、俺の隣に腰を下ろしたこいつは、ソルジャー・クラス1stのザックス。
ツォンさんと何度も任務をこなしているため、割りと仲が良いらしい。
「浮気者のレノが惚れた相手が、よりにもよってツォンの妹とはねぇ」
他人事だと思ってにやにや笑うザックスの顔面に、一撃見舞ってやりたいトコだが――
ツォンさんとの強いパイプ役の機嫌を損ねるワケにはいかない。
「なぁ、お前からツォンさんに言ってくれよ」
「『ヒロインちゃんがレノと話したら、子供ができます』ってか」
ゲラゲラ笑うザックス、向かいで笑いを噛み殺すルード。
こいつら、覚えてろよ…!
しかし、ここは下手に出るしかない。
怒りは奥にしまって、俺は手を合わせてザックスに頼み込んだ。
「せめて話ぐらいさせてくれるように――頼む!この通り!」
平身低頭頼み倒すと、ザックスが「仕方ないな」と言った。
「今度奢れよ」
「わかってるぞ、と」
しっかりした奴め。
内心癪に触るが、ヒロインと話せるなら安いもんだ。
頼んだぞ、と。
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そして、ツォンさんの妹だった――
お兄ちゃんは心配性
「ガード固すぎるぞ、と」
俺は食堂のテーブルに突っ伏し、向かいに座るルードに愚痴を溢した。
ルードは何も言わず、コーヒーを飲んでいる。
どうやら俺の話を聞いてくれるらしい。
俺はヒロインへの思いを、切々とルードに語った。
本気でヒロインが好きなこと。
しかし、ヒロインと満足に話すらできない。
その、最大の障害。
「ツォンさん、俺がヒロインと話そうとするだけで怒るんだぞ、と」
「そりゃ、レノと話したら妊娠するからな」
頭上から降ってきた不届きな言葉に、俺は起き上がってその主を睨み付けた。
「今ここで死にたいのか、と」
「おっと、マジになるなよ」
両手を上げながら、俺の隣に腰を下ろしたこいつは、ソルジャー・クラス1stのザックス。
ツォンさんと何度も任務をこなしているため、割りと仲が良いらしい。
「浮気者のレノが惚れた相手が、よりにもよってツォンの妹とはねぇ」
他人事だと思ってにやにや笑うザックスの顔面に、一撃見舞ってやりたいトコだが――
ツォンさんとの強いパイプ役の機嫌を損ねるワケにはいかない。
「なぁ、お前からツォンさんに言ってくれよ」
「『ヒロインちゃんがレノと話したら、子供ができます』ってか」
ゲラゲラ笑うザックス、向かいで笑いを噛み殺すルード。
こいつら、覚えてろよ…!
しかし、ここは下手に出るしかない。
怒りは奥にしまって、俺は手を合わせてザックスに頼み込んだ。
「せめて話ぐらいさせてくれるように――頼む!この通り!」
平身低頭頼み倒すと、ザックスが「仕方ないな」と言った。
「今度奢れよ」
「わかってるぞ、と」
しっかりした奴め。
内心癪に触るが、ヒロインと話せるなら安いもんだ。
頼んだぞ、と。
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