女と男の戦い
ヒロイン
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「言い残すこと、あったぞ、と」
靴をはく私の背中に、レノの言葉が当たる。
でも、振り返る気はない。
今度という今度は、本気で頭に来てるんだから!
無視していると、後ろからレノの手が伸びてきた。
その手の平には、薄紫の液体が入った小さな瓶。
「…何これ」
「香水。来週の記念日にはちょっと早いけどな。出てくにしても、持って行けよ、と」
差し出された瓶を手に取り、ステンレス製の蓋を開けてみた。
途端に香る、知ったような匂い。
どこかで――
「…さっきの匂いだ」
「科学部門の連れに頼んで調合してもらった。ヒロインのために作られた世界に一つの香水なんだぞ、と」
ずるいよ、そんなこと言われたら、出ていけなくなっちゃう。
「――ま、ありがたく貰っとくわ」
私はボストンバックを下ろし、レノに背を向けたまま言った。
「あぁ」
きっとレノは、少し困ったように笑ってる。
仕方ない。
今日のトコは信じてやるか。
→おまけ
靴をはく私の背中に、レノの言葉が当たる。
でも、振り返る気はない。
今度という今度は、本気で頭に来てるんだから!
無視していると、後ろからレノの手が伸びてきた。
その手の平には、薄紫の液体が入った小さな瓶。
「…何これ」
「香水。来週の記念日にはちょっと早いけどな。出てくにしても、持って行けよ、と」
差し出された瓶を手に取り、ステンレス製の蓋を開けてみた。
途端に香る、知ったような匂い。
どこかで――
「…さっきの匂いだ」
「科学部門の連れに頼んで調合してもらった。ヒロインのために作られた世界に一つの香水なんだぞ、と」
ずるいよ、そんなこと言われたら、出ていけなくなっちゃう。
「――ま、ありがたく貰っとくわ」
私はボストンバックを下ろし、レノに背を向けたまま言った。
「あぁ」
きっとレノは、少し困ったように笑ってる。
仕方ない。
今日のトコは信じてやるか。
→おまけ