「ヒロイン！」












　静かな広間に、レノの声が響いた。





「ヒロイン…」



























「生きてた」



　ははっと笑うと、生きた心地がしなかったと言わんばかりの顔をして、レノが駆け寄ってきた。



「バカ…心配したんだぞ、と」



　いきなりぎゅっと抱き締められ、私は目を瞬いた。



「心配…掛けるなよ」



　言葉を詰まらせたレノの背を、ぽんぽんと軽く叩く。



「ごめん。でもほら、生きてたし結果オーライってね」



　顔を上げたレノの目が、少し潤んでいた。



「そんな顔しない！似合わないぞ、と」



　つん、と額を小突くと、レノも笑った。



「バーカ、真似すんな」




　二人で笑って、バカなこと言い合っていると、バタバタと人の足跡が聞こえてきた。



「大丈夫ですか！？」



　入ってきたのは、武装した神羅兵たちだった。



「悪いけど、あれ片付けといて。もう爆発しないから」



　私は二三神羅兵たちに指示を出し、レノとこの場をあとにした。



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