旧拍手小説集
ヒロイン
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Red
赤。
――血
――あなたの色
「またすごい返り血だな」
真っ白だったはずのシャツ。
私の手。
レノがそれらを見て、言った。
気持ち悪がるわけでもなく、世間話でもするように。
「ほら、顔にも」
レノの手が伸びてくる。
私は目を瞑った。
あなたのその真っ直ぐな視線が怖いから。
誰かの血を浴びて、上辺だけあなたの色を真似てみても、私はあなたに近付けない。
あぁ。
こんなにも遠い。
身も心も何もかも、赤く染めてあなたに融けてしまいたい。
.
赤。
――血
――あなたの色
「またすごい返り血だな」
真っ白だったはずのシャツ。
私の手。
レノがそれらを見て、言った。
気持ち悪がるわけでもなく、世間話でもするように。
「ほら、顔にも」
レノの手が伸びてくる。
私は目を瞑った。
あなたのその真っ直ぐな視線が怖いから。
誰かの血を浴びて、上辺だけあなたの色を真似てみても、私はあなたに近付けない。
あぁ。
こんなにも遠い。
身も心も何もかも、赤く染めてあなたに融けてしまいたい。
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