賞味期限切れの恋
ヒロイン
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4日目夜。
「レノ、交代」
仮眠から目覚めた私は、窓際でじっと外を見ているレノに声を掛けた。
「あぁ」
互いに必要最低限の話しかしない。
確か、これでやっと10回目の会話。
のっそり立ち上がったレノと入れ代わりに、私は彼と同じ場所で、彼と同じように外に視線を遣った。
視界の端に、背を向けて立つレノが映った。
「あれから、何年だ」
「1年半」
短い受け答えが終わり、再び部屋は静寂を取り戻した。
5日目夜。
「付き合ってる男に何て言って出てきたんだ?」
「死んだ」
「最近か?」
「任務に入る1週間前」
「悲しくないのか?」
「何も感じないの」
レノの射るような視線が痛い。
「人の死に慣れすぎたかな」
私はレノに背を向けた。
6日目夜。
「やり直さないか?」
「無理」
レノはタバコに火を点けた。
変わらない。
沈黙を嫌うところも、何もかも。
「今は粗が目立たないだけ。でも、いつかまた傷付く日が来る」
レノの吐き出した煙が、霧のようにレノの表情を隠した。
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「レノ、交代」
仮眠から目覚めた私は、窓際でじっと外を見ているレノに声を掛けた。
「あぁ」
互いに必要最低限の話しかしない。
確か、これでやっと10回目の会話。
のっそり立ち上がったレノと入れ代わりに、私は彼と同じ場所で、彼と同じように外に視線を遣った。
視界の端に、背を向けて立つレノが映った。
「あれから、何年だ」
「1年半」
短い受け答えが終わり、再び部屋は静寂を取り戻した。
5日目夜。
「付き合ってる男に何て言って出てきたんだ?」
「死んだ」
「最近か?」
「任務に入る1週間前」
「悲しくないのか?」
「何も感じないの」
レノの射るような視線が痛い。
「人の死に慣れすぎたかな」
私はレノに背を向けた。
6日目夜。
「やり直さないか?」
「無理」
レノはタバコに火を点けた。
変わらない。
沈黙を嫌うところも、何もかも。
「今は粗が目立たないだけ。でも、いつかまた傷付く日が来る」
レノの吐き出した煙が、霧のようにレノの表情を隠した。
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