Good-by.
ヒロイン
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
スラムの心当たりも捜し回ったが、一向にヒロインに出会えなかった。
諦めて、俺はプレート上に戻った。
――レノに会えたのは、一番の幸せだった。
――もう死ぬみたいな言い方は止めろよ。
――大丈夫、心配しないで。まだ、一緒にいられるから。
マンションの前まで戻ると、そこに人だかりができていた。
すっかりエントランスまでの道を塞いだ人に苛立ちながら、俺はそれを掻き分けてエントランスへと進んだ。
「可哀想に…」
「通り魔らしいわよ」
「最近、この辺りも物騒ね」
口々に囁かている会話がやけに他人事に聞こえた。
しかし、それに反して俺の脈拍は早くなり、足の運びが鈍くなる。
何故?
その答えは、すぐそこにあった。
「…ヒロイン?」
――今、すごく幸せ。
ヒロインは力なくエントランスの壁に寄り掛かっていた。
床には大きな赤い染み。
俺はその場から一歩も動けなかった。
知るのが、怖い。
きっと悪い夢だ。
またいつもみたいに笑ってくれる。
名前を呼んでくれる。
いつもしてくれたように――
.
諦めて、俺はプレート上に戻った。
――レノに会えたのは、一番の幸せだった。
――もう死ぬみたいな言い方は止めろよ。
――大丈夫、心配しないで。まだ、一緒にいられるから。
マンションの前まで戻ると、そこに人だかりができていた。
すっかりエントランスまでの道を塞いだ人に苛立ちながら、俺はそれを掻き分けてエントランスへと進んだ。
「可哀想に…」
「通り魔らしいわよ」
「最近、この辺りも物騒ね」
口々に囁かている会話がやけに他人事に聞こえた。
しかし、それに反して俺の脈拍は早くなり、足の運びが鈍くなる。
何故?
その答えは、すぐそこにあった。
「…ヒロイン?」
――今、すごく幸せ。
ヒロインは力なくエントランスの壁に寄り掛かっていた。
床には大きな赤い染み。
俺はその場から一歩も動けなかった。
知るのが、怖い。
きっと悪い夢だ。
またいつもみたいに笑ってくれる。
名前を呼んでくれる。
いつもしてくれたように――
.