Good-by.
ヒロイン
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「さよなら」
あいつは肩を震わせながら、そう言った。
それが永遠の別れを告げるものになるなんて、思いもしなかった。
「レノぉ、焦らさないで」
ソファに深く腰掛けた俺の膝にまたがり、女は俺を強気な目で見下ろした。
大きく胸元の開いた服から豊かな胸が覗く。
女は殊更胸を強調し、押しつけてきた。
自分から抱いてくれと言ってきただけはある。
行為には積極的だ。
そこまでして誘われて、手を出さないわけにはいかない。
これは所詮遊び。
気紛れだ。
ヤらせてくれるなら、ヤるまで。
俺は服の裾から手を入れ、女の望みどおり胸に手をやった。
「あん、レノ…」
女は煽情的な声で先を促す。
俺は舌なめずりして、女の服を捲り上げた。
「――っ!」
ドサッ。
何か重たいものが床にぶつかる音がした。
「何よ、あんた?」
女を見上げると、眉を吊り上げ、真っ直ぐ俺の背後を睨み付けていた。
俺は身を起こし、振り返った。
そこにいたのは。
ヒロイン。
見られた。
俺の中に、ずしっと重たいものが落ちる。
俺は慌てて女から身を離し、ヒロインに向き直った。
「ちょっ…何よ!」
女は不満を口にしたが、もうそんなことに構っている場合ではない。
唖然と俺と女を見ていたヒロインの唇が、きつく結ばれた。
小さな肩が、細かく震えている。
大きな瞳は潤みきって、瞬き一つしようものなら堰を切ったように流れだしそうだった。
からからに干上がった俺の喉からは、言い訳一つ出てこない。
言いようのない気不味い沈黙。
それを破ったのは、ヒロインだった。
「さよなら」
ヒロインは踵を返すと、止める間もなく部屋を出ていった。
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あいつは肩を震わせながら、そう言った。
それが永遠の別れを告げるものになるなんて、思いもしなかった。
「レノぉ、焦らさないで」
ソファに深く腰掛けた俺の膝にまたがり、女は俺を強気な目で見下ろした。
大きく胸元の開いた服から豊かな胸が覗く。
女は殊更胸を強調し、押しつけてきた。
自分から抱いてくれと言ってきただけはある。
行為には積極的だ。
そこまでして誘われて、手を出さないわけにはいかない。
これは所詮遊び。
気紛れだ。
ヤらせてくれるなら、ヤるまで。
俺は服の裾から手を入れ、女の望みどおり胸に手をやった。
「あん、レノ…」
女は煽情的な声で先を促す。
俺は舌なめずりして、女の服を捲り上げた。
「――っ!」
ドサッ。
何か重たいものが床にぶつかる音がした。
「何よ、あんた?」
女を見上げると、眉を吊り上げ、真っ直ぐ俺の背後を睨み付けていた。
俺は身を起こし、振り返った。
そこにいたのは。
ヒロイン。
見られた。
俺の中に、ずしっと重たいものが落ちる。
俺は慌てて女から身を離し、ヒロインに向き直った。
「ちょっ…何よ!」
女は不満を口にしたが、もうそんなことに構っている場合ではない。
唖然と俺と女を見ていたヒロインの唇が、きつく結ばれた。
小さな肩が、細かく震えている。
大きな瞳は潤みきって、瞬き一つしようものなら堰を切ったように流れだしそうだった。
からからに干上がった俺の喉からは、言い訳一つ出てこない。
言いようのない気不味い沈黙。
それを破ったのは、ヒロインだった。
「さよなら」
ヒロインは踵を返すと、止める間もなく部屋を出ていった。
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