最高で最悪の相棒
ヒロイン
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ある日の昼休み。
「なぁヒロインー」
来た。
毎日のように猫撫で声で擦り寄ってくるこの男。
相棒のレノ。
エリート集団タークスに似付かわしくない派手な赤毛の男は、今日も私のところへやってきた。
理由はわかっている。
「弁当分けて「嫌」
私はレノの言葉にわざと被せて言った。
「今日は一段と冷たいぞ、と」
レノは口を尖らせ、頭の後ろで手を組んだ。
さすがに同じことを何度も言われていれば、反応も同じになるというもの。
私は無視を決め込んだ。
一口。
二口。
レノの視線を感じながら、私は手作りの弁当を口に運ぶ。
「あ、俺これ好きなんだ」
ひょい。
ぱく。
素早く伸びてきたレノの手が、最後の卵焼きを摘み、止める暇さえないまま、卵焼きはレノの口の中に消えた。
「んー、もう少し薄味の方が俺好みだな」
白々しく人の作ったものを批評した挙句、レノは意地悪く笑った。
信じられない!
私はきっとレノを睨んだ。
人のものを取った上にこの態度。
許せない!
バン!と机を叩いて立ち上がった私は、レノに詰め寄った。
「一体どういうつもりよ!?」
「そんなに怒るなよ」
卵焼きぐらいで。
相変わらずの飄々とした態度で、レノには全く反省の色がない。
拳を震わせ、怒りを一気に爆発させようとした私にレノはにやっと笑った。
「これで許してくれよ」
ちゅっ。
「ごちそうさま」
満足気にレノは口元を弛ませた。
「~~~んの、バカレノ!」
本当に最悪の相棒だ。
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「なぁヒロインー」
来た。
毎日のように猫撫で声で擦り寄ってくるこの男。
相棒のレノ。
エリート集団タークスに似付かわしくない派手な赤毛の男は、今日も私のところへやってきた。
理由はわかっている。
「弁当分けて「嫌」
私はレノの言葉にわざと被せて言った。
「今日は一段と冷たいぞ、と」
レノは口を尖らせ、頭の後ろで手を組んだ。
さすがに同じことを何度も言われていれば、反応も同じになるというもの。
私は無視を決め込んだ。
一口。
二口。
レノの視線を感じながら、私は手作りの弁当を口に運ぶ。
「あ、俺これ好きなんだ」
ひょい。
ぱく。
素早く伸びてきたレノの手が、最後の卵焼きを摘み、止める暇さえないまま、卵焼きはレノの口の中に消えた。
「んー、もう少し薄味の方が俺好みだな」
白々しく人の作ったものを批評した挙句、レノは意地悪く笑った。
信じられない!
私はきっとレノを睨んだ。
人のものを取った上にこの態度。
許せない!
バン!と机を叩いて立ち上がった私は、レノに詰め寄った。
「一体どういうつもりよ!?」
「そんなに怒るなよ」
卵焼きぐらいで。
相変わらずの飄々とした態度で、レノには全く反省の色がない。
拳を震わせ、怒りを一気に爆発させようとした私にレノはにやっと笑った。
「これで許してくれよ」
ちゅっ。
「ごちそうさま」
満足気にレノは口元を弛ませた。
「~~~んの、バカレノ!」
本当に最悪の相棒だ。
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