あいつを酔わせる方法。
ヒロイン
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「レノ、それ美味しい?」
俺の前に運ばれてきた磨りガラスの銚子に入った清酒にヒロインが興味を示した。
「何だ、飲んだことないのか、と」
「うん。いつもビールだけだから」
これだけ酒豪のヒロインが珍しい。
俺はお猪口に少し酒を注いでやり、ヒロインに渡した。
「旨いから飲んでみろよ、と」
子供のように目を輝かせ、ありがとうと感激した様子でヒロインはお猪口を手に持った。
始めは恐る恐る口を付け、舐めるように一口。
そして、一気にぐいっと呷った。
「おい…」
そんな一気に飲んだら――
「美味しい!すいませーん、お猪口もう一つください」
…ヒロインに限ってぶっ倒れるわけないな。
ビールもいける、清酒もいける。
一体何飲んだら酔うんだよ…。
調子よく清酒を空けていくヒロインに、俺は溜息を零した。
数時間後。
「お、おい、レノ…ヒロインちゃん、ヤバくないか?」
ザックスができるだけヒロインから遠くなるよう座り直した。
「と言っても、どうすりゃいいんだ?」
清酒を数合空けたところで、だんだんヒロインの様子がおかしくなった。
顔を赤くして、目もとろんとしていて、どこか焦点が合っていない。
仕舞には、暑いと言いだし服を脱ぎ始める始末。
まぁこれはさすがに止めた。
家の中なら嬉しいが、外はちょっと不味い。
「ねぇレノぉ…」
甘い猫撫で声で囁かれ、ヒロインにしな垂れ掛かられたら、理性が吹っ飛んじまう。
「抱いて?」
「「っ!」」
ヒロインの爆弾発言に、俺とザックスは同時に吹き出した。
上目遣いで俺を見上げるヒロインと目が合った。
ちょっとヤバいぞ、と。
「おい、今スリプル使えるか?」
「え、あぁ…まさか…」
「早くしろよ、と」
せがむヒロインを宥めつつ、ザックスにはさっさとヒロインを眠らせるよう言った。
魔法が効いて、やっとヒロインが静かになった。
俺の肩にもたれて眠るヒロインを見て、決めたことが一つある。
俺以外と絶対に飲みに行かせないぞ。
結局ヒロインを酔わせる方法は見つかったが、新たな心配の種が生まれた…。
END
2006/03/08
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俺の前に運ばれてきた磨りガラスの銚子に入った清酒にヒロインが興味を示した。
「何だ、飲んだことないのか、と」
「うん。いつもビールだけだから」
これだけ酒豪のヒロインが珍しい。
俺はお猪口に少し酒を注いでやり、ヒロインに渡した。
「旨いから飲んでみろよ、と」
子供のように目を輝かせ、ありがとうと感激した様子でヒロインはお猪口を手に持った。
始めは恐る恐る口を付け、舐めるように一口。
そして、一気にぐいっと呷った。
「おい…」
そんな一気に飲んだら――
「美味しい!すいませーん、お猪口もう一つください」
…ヒロインに限ってぶっ倒れるわけないな。
ビールもいける、清酒もいける。
一体何飲んだら酔うんだよ…。
調子よく清酒を空けていくヒロインに、俺は溜息を零した。
数時間後。
「お、おい、レノ…ヒロインちゃん、ヤバくないか?」
ザックスができるだけヒロインから遠くなるよう座り直した。
「と言っても、どうすりゃいいんだ?」
清酒を数合空けたところで、だんだんヒロインの様子がおかしくなった。
顔を赤くして、目もとろんとしていて、どこか焦点が合っていない。
仕舞には、暑いと言いだし服を脱ぎ始める始末。
まぁこれはさすがに止めた。
家の中なら嬉しいが、外はちょっと不味い。
「ねぇレノぉ…」
甘い猫撫で声で囁かれ、ヒロインにしな垂れ掛かられたら、理性が吹っ飛んじまう。
「抱いて?」
「「っ!」」
ヒロインの爆弾発言に、俺とザックスは同時に吹き出した。
上目遣いで俺を見上げるヒロインと目が合った。
ちょっとヤバいぞ、と。
「おい、今スリプル使えるか?」
「え、あぁ…まさか…」
「早くしろよ、と」
せがむヒロインを宥めつつ、ザックスにはさっさとヒロインを眠らせるよう言った。
魔法が効いて、やっとヒロインが静かになった。
俺の肩にもたれて眠るヒロインを見て、決めたことが一つある。
俺以外と絶対に飲みに行かせないぞ。
結局ヒロインを酔わせる方法は見つかったが、新たな心配の種が生まれた…。
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