「ところでヒロイン。今彼氏いないんだよな？」



「えっ…あ、まぁ…」



　戸惑いながら返事をすると、突然レノが真剣な顔をして目を見つめてきた。



　ヒロインはその目に吸い込まれそうになり、どきどきしながら見つめ返した。




「俺の彼女になってくれよ。ヒロインのこと、好きになっちまったみたいだぞ、と」



　ヒロインは驚いて目をぱちぱちと瞬かせた。



　レノの言葉は耳に入ってきたが、その意味を理解するため、何度も頭で反芻した。








「えぇ！？あ、でも…」



　昨日彼氏に捨てられたことが脳裏を過る。



　レノの言ってくれたことはうれしいが、ヒロインは素直に喜べなかった。




「俺は前の男みたいにお前を悲しませたりしない」



　レノに肩を抱かれ、真摯な瞳で見つめられるとヒロインの気持ちは揺らぐ。




「でも…」



「俺がヒロインを幸せにする」



　レノにそう言い切られ、ヒロインの迷いは消えた。




「約束ね」



「あぁ」




　二人は深いキスを交わし、ベッドに倒れこんだ。







――明日も貴方の隣で目覚められますように。



END


2006/02/15


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