Maybe I love you.
ヒロイン
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とは言ったものの、敵がそうさせてくれそうにない。
一瞬頭に浮かんだ小さな不安が、ヒロインを飲み込もうとじわじわ広がってくる。
銃を握る手に滲んだ汗をスラックスで拭った。
「おっと。お前は俺の援護だぞ、と」
ヒロインは飛び出しかけたところを、レノに肩を掴まれ引き戻された。
「その可愛い顔に傷なんかつけるわけにいかないからな、と」
レノはいつものように、にっと意地悪く笑った。
相変わらずおどけた調子のレノに、ヒロインは非難の目を向けた。
「先輩!ふざけるのもいい加減に――「お、それでこそいつものヒロインだぞ、と」
つん、と軽くレノはヒロインの額を小突いた。
レノの意図することを理解し、ヒロインは照れ臭くなってそっぽを向く。
「ほら、さっさと行ってください!」
早く行けと手で邪険にあしらうと、レノは「はいはい」と短く言ってヒロインの前に出た。
「そうだ。あとでさっきの返事、聞かせろよ、と」
立ち止まってこちらを向いたレノの顔は、照れたように赤くて。
銃弾の雨の中、紅い閃光が華麗に舞うその姿を見ながら。
ヒロインはその背中に ふわりと微笑んだ。
「無事に戻ってきたら、今度はちゃんと教えますよ、先輩」
たぶん。
私はあなたを愛してる。
END
2005/11/18
一瞬頭に浮かんだ小さな不安が、ヒロインを飲み込もうとじわじわ広がってくる。
銃を握る手に滲んだ汗をスラックスで拭った。
「おっと。お前は俺の援護だぞ、と」
ヒロインは飛び出しかけたところを、レノに肩を掴まれ引き戻された。
「その可愛い顔に傷なんかつけるわけにいかないからな、と」
レノはいつものように、にっと意地悪く笑った。
相変わらずおどけた調子のレノに、ヒロインは非難の目を向けた。
「先輩!ふざけるのもいい加減に――「お、それでこそいつものヒロインだぞ、と」
つん、と軽くレノはヒロインの額を小突いた。
レノの意図することを理解し、ヒロインは照れ臭くなってそっぽを向く。
「ほら、さっさと行ってください!」
早く行けと手で邪険にあしらうと、レノは「はいはい」と短く言ってヒロインの前に出た。
「そうだ。あとでさっきの返事、聞かせろよ、と」
立ち止まってこちらを向いたレノの顔は、照れたように赤くて。
銃弾の雨の中、紅い閃光が華麗に舞うその姿を見ながら。
ヒロインはその背中に ふわりと微笑んだ。
「無事に戻ってきたら、今度はちゃんと教えますよ、先輩」
たぶん。
私はあなたを愛してる。
END
2005/11/18
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