連載夢：予告篇



　あれから５年。



　また、戻ってきてしまった――









　あのときレノが伸ばした手は、私に届かなかった。





　わずかに触れた指先の感触は、まだ残っている。



　それが消えてしまうのが怖い。



　一緒に過ごした日々も、キスも、抱いてくれたことも、忘れたくないの。




　だから。




　またここ、ミッドガルに戻ってきてしまった。




　あなたにもう一度でいいから会いたくて。





　ねぇ、レノ。




　私のこと覚えてる？



　あのときの言葉、まだ信じていていいのよね？







　「愛してる」って、もう一度聞かせて。









　でも、こんな形で会いたくなかった――



‐‐‐‐‐



　すさまじい爆発。



　悲鳴、泣き叫ぶ声。



　まさに地獄絵図だった。



　どうして、こんなひどいことができるの？





　あなたが、私の居場所を奪った。



　あなたが、全て壊したの。






　もう、あなたがわからない。



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