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スキ!を送りました。お礼の小話は「狗巻棘 夢」全2種です。
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 服を脱いでる時にそれなにと聞かれた。食い入るような視線を辿り、あーと納得する。すこし前に目の前の後輩が噛み、引っ掻いたものだ。久しぶりな分、性急さが目立つ行為だった。別に痛くねーよ、外すの忘れてただけで治ってんのほら、と絆創膏に手をかけると制止される。無理に剥がすのはよくないからこのまましようとの要望だった。乳を注視しながら言われた。薄い絆創膏越しに唾液をたっぷりと含ませた舌が這い回る。散々に舐めしゃぶったあと、よれた絆創膏を指で伸ばし、外れないよう端を抑えながら狗巻はじゅうじゅうと吸った。
 事後、新しい絆創膏を手にする狗巻の表情は真剣そのものだ。中央のクッション部分に乳首を納められるよう細心の注意を払っているらしい。まじで痛くないからいらない、と伝えるが、病み上がりでたくさん触ったので療養が必要である、との論だった。乳に病み上がりという言葉が適切なのかは分からない。そんなに心配なら自分でやる、と言うと、俺のせいなのだから俺が責任をとって手当するのが道理であると主張された。最近では傷薬と称してオロナインを追加されている。正座して綿棒でオロナインを塗りたくる狗巻。なあこれ必要なの、と尋ねる。食い気味にしゃけっと断言される。曇りなきまなこである。

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