夢小説 狗巻棘
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バラエティで流行りの芸人が出ている。そいつの歴代彼女は全員メンヘラらしいが、別れ方に必勝法があるらしい。その子ん家のトイレ使った時、毎回流さんで出て行くんですよ、小でダメなら大を残して行く、是非試してみてください、99%疎遠になれますから。得意そうに、身振りを交えて芸人は言った。大した男だ。だが地上波でそんなことを言っていいのか。こいついつか刺されるんじゃねえ? せせら笑いながら、傍で爪を切っていた狗巻に言う。狗巻はくすくすと肩を揺らして言った。こんぶ、じゃこ。うん? 五目、高菜。え……ああ、うん。ちょっと話が変わるけど、という前置きとともに、狗巻は1週間前の性行為について触れる。尻の穴を使った行為だった。ほとんど事故的に致したものだ。痛みよりも未知の感覚が恐ろしかったそれ。正直なかったことにしたい。ドモる私とは対照的に、狗巻はパチパチという爪切りのリズムを崩すことなく続ける。ツナマヨ、しゃけ、と話す狗巻の言い分はこうだ。自分はあれがすごく気に入った、誰も知らないところを見せてくれているという特別感があり、興奮した。何の話だよと聞きたかったが、狗巻が真面目な顔をしていたので黙って聞く。やつはゆっくりとおにぎり語で続けた。だから、誰にも見せていないところを、俺だけに特別に見せてくれるのなら、それが何であっても俺は受け入れられる気がする。狗巻はそこまで言うと、ふーっと息を爪に吹きかけ、おもむろにこちらを向いた。あと、今日は後ろでしよ。真顔でそう言った狗巻は、今度はソリソリとやすりの音を立てて、深爪を増やしていく。背中に冷たい汗をかく私をよそに、テレビでは芸人がまだ円満な別れ方について話していた。あくまで99%ですからね、残りの1%はほんまもんのツワモノです、刺されるか嫁にするかの2択と思って、観念してください笑