夢小説 狗巻棘
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上に乗る狗巻が、熱に浮かされた顔でこちらを見る。出したなら抜けばいいのに。狗巻はやわらかくなった棒を人の腹にしまったまま、私の前髪をすいたり、胸に口付けたりする。欲張りなのか、ただ丁寧なのかは分からない。平均的な感受性を持つ割には、特殊な生まれだ。青い春のただなかで抱く感情に、酔いしれているのだろう。丁寧で平均的な狗巻は、なめらかな額を私の額とすり合わせ、辛抱ができないといった調子で私を呼ぶ。うん、と返すとまた呼ばれる。頬の呪印を眺めているふりを貫く私を、白い両手が閉じ込める。紫の瞳はいよいよもって熱烈だ。念押しとばかりにまたも名前を呼ばれるが、何だよとは聞かない。尋ねてしまえばますます逃げ場がなくなってしまう。