夢小説 狗巻棘
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見舞いに来た狗巻をベッドに招いたのは私の方だ。顔の半分以上を襟で隠した狗巻はいつも以上に読めない顔をしていたが、日付の変わった瞬間に来たこいつをまた寮に戻そうとは到底思えなかった。医務室の硬いベッドに2人で寝転ぶ。(汗くさいだろうが今更である)シングルサイズなので自然と体が密着するのだが、ももに硬いものが当たったので私はほっとした。恥じるように腰を引く狗巻の足に自分の足を絡める。「出してかねえの」耳に直接話しかけると「おかか、高菜」彼は私の首もとに顔を埋めたまま、腕折れてんじゃん、と呟いた。「ほとんど治りかけだぜ。毒も抜けた。大事とって吊ってるだけだ」嘘ではなかった。医務室生活も、療養というより仕事をさせないためのドクターストップに過ぎない。「家入先生は遅番だったから、次来るのは夕方」無論急患が入れば別だが、今は目の前の問題が急務だ。動く方の右腕で小さな頭を抱きよせる。「久しぶりだから私も欲しいよ」祈るような気持ちで髪に口付けた。
薬品の匂いに弾けた性の香りが混じる。濃い匂いだった。ろくに抜いていなかったのだろう。バレるかな、と上に乗る狗巻は言った。トクトクとした早鐘が裸の胸つたいに伝わる。「昼に換気しとく。てかバレても何も言われねーだろ」手持ちのゴムはなかったので医務室の備えを拝借した。パッケージは比較的新しかった。きっと皆同じことをしている。「心配すんな、大丈夫だ」狗巻が顔を挙げる。灯りを落とした室内でもクマができていることがわかった。それはお前の同級生の専売だろ、と苦々しく思う。また来てもいい?と聞かれたので、気軽に来いと答えた。舌をちゅるちゅると吸われた。
狗巻の謹慎は本日解けたばかりと聞く。ペナルティも兼ねて、最速なら明日の午後には任務が組まれるはずだ。差し迫った重たい任務は今のところすべて1級があたっているから、彼がペナルティ期間に先生の治療を必要とする可能性は低い。学生業も再開する狗巻に、医務室に来れる機会などそうそうないだろう。
「私がここ出る方が先かもな」
「いくら、明太子」
気合いれて頑張る、という言葉に頭を撫でる。別に頑張らなくてよくね、と正直思った。だいたいお前頑張ってるくね。撫でる手を背中に移動させると、強張っていた体が少しだけほぐれたような気がした。次は多めにゴム持ってこいよ、と冗談めかす。狗巻は鼻をすすり、しゃけ、と言った。弱々しいしゃけの音には少しだけ笑いが含まれていた。くつくつと笑う、小鳥がはばたくような振動。やがてそれも穏やかな寝息に変わっていく。以前よりもやせた体をさすりながら、次に会えるのはいつになるかと考える。週をまたぐか、その先か。どちらにせよその時は両手で抱きしめてやりたい。
薬品の匂いに弾けた性の香りが混じる。濃い匂いだった。ろくに抜いていなかったのだろう。バレるかな、と上に乗る狗巻は言った。トクトクとした早鐘が裸の胸つたいに伝わる。「昼に換気しとく。てかバレても何も言われねーだろ」手持ちのゴムはなかったので医務室の備えを拝借した。パッケージは比較的新しかった。きっと皆同じことをしている。「心配すんな、大丈夫だ」狗巻が顔を挙げる。灯りを落とした室内でもクマができていることがわかった。それはお前の同級生の専売だろ、と苦々しく思う。また来てもいい?と聞かれたので、気軽に来いと答えた。舌をちゅるちゅると吸われた。
狗巻の謹慎は本日解けたばかりと聞く。ペナルティも兼ねて、最速なら明日の午後には任務が組まれるはずだ。差し迫った重たい任務は今のところすべて1級があたっているから、彼がペナルティ期間に先生の治療を必要とする可能性は低い。学生業も再開する狗巻に、医務室に来れる機会などそうそうないだろう。
「私がここ出る方が先かもな」
「いくら、明太子」
気合いれて頑張る、という言葉に頭を撫でる。別に頑張らなくてよくね、と正直思った。だいたいお前頑張ってるくね。撫でる手を背中に移動させると、強張っていた体が少しだけほぐれたような気がした。次は多めにゴム持ってこいよ、と冗談めかす。狗巻は鼻をすすり、しゃけ、と言った。弱々しいしゃけの音には少しだけ笑いが含まれていた。くつくつと笑う、小鳥がはばたくような振動。やがてそれも穏やかな寝息に変わっていく。以前よりもやせた体をさすりながら、次に会えるのはいつになるかと考える。週をまたぐか、その先か。どちらにせよその時は両手で抱きしめてやりたい。