「ちょ〜やばい呪い受けたね。何したの？」
「かくかくしかじかで」
「執念深ぁこわぁ、僕と硝子がいなかったらマジで危なかったじゃん」
「いつもありがとうございます。これつまらないものなんですけど」
「いいよ仕事だから、私は。顔をあげて……大丈夫だよ、大丈夫」
「いいじゃん貰っときなよ。ねえてか2人してずぶ濡れでどうやって乗り越えたの？　昨日の夜めちゃくちゃ寒かったよね？　あられまで降ってたじゃん。僕はそこが気になるんだよね。もしかしてもしかしてだけど、山、遭難、嵐、ときたらさあ……やるでしょ、定番『裸のあっためあい』……ブフッ。自分で言って笑っちゃったプススゥ。いいよ分かってるよ、ふざけただけ。君たちのことだから何もないんでしょ知ってる知ってる。クソ真面目とフェアリータイプだもんね、分かって……えっ棘の反応なにそれ、いやらしい！　何想像してんの、いやらしい！　ナナシ先生〜棘くんが先生で変な想像してまあす怒ってくださ……え……何で目合わない……え？（動揺）まじ？（混乱）まじ！？（歓喜）やるはやるでもヤっちゃった……ってこと！？（ちいかわ）ちょっと詳しく教えなよ、ねえ、ねえったら、ねえねえねえねえねえ」
「これはありがたくいただくね。狗巻のことは心配しないでいい。できるだけ傷が残らないように手を尽くそう。きみは早く家に帰りなさい。昨日はろくに寝てないんだろう？　五条のことも私に任せて。あまり知られていないけど、反転術は色々な使い方ができるからね」