夢小説 狗巻棘
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お前の肌気持ちいいなと言われた。これを言われるのは2度目で、1度目は初めてした時に言われた。いれて数回のピストンで暴発した俺を、お前の肌はこうしてるだけで気持ちいい、とその人は笑わずに抱きしめてくれた。単純な慰めと受け止めればそれまでだが、その日から俺は全身にニベアを塗りたくっている。むき出しに横たえた体を、同じくむき出しで寝転ぶその人の体にすり寄せて首に腕を回す。冷たいシーツの上でぴったりと沿う体は確かに不思議なくらい心地良かった。思ったままをおにぎりの具に変換して口にすると、その人は鼻にシワを寄せてくつくつと微笑む。こんな体の女によく言うよ。そう言って俺を抱えて横向きになり、対面の姿勢で寝そべったまま、その人は上側の足を立てて俺の足に絡めた。交差した足と足の間で、回復しかけていた俺のものがあたたかな場所に招かれる。その人の足の付け根にあるそこは湿り気があり際限なく優しい。何度味わってもぞっとする。皮かむりの愚息が挿入でゆっくりと剥かれていくのを腰をびくつかせながら耐えていると、しなやかな腕が、俺の腰と頭に巻きついた。同期は出張でいねーの、と声が言う。今はこの建物私たちだけってこと、だからまあ遠慮すんな。向かい合った体勢で上から下まで思い切り密着させ、腰だけをゆらゆら揺すぶりながら言われる。さんざん出したのに俺はまたダメになりそうで必死でその人にしがみつくけど、お前声もいいなと耳に直接言われればもう完ぺきダメだった。ん、ん、ん、あん、んう、んっ。気持ち良いか? しゃ、けっ、しゃけっ、あっああ、しゃけぇ。どこがいいの? あっこん、ぶっ、こんぶっ、んっ、んっ、んっ、おかかっ。ふーん、私からすりゃ抜き差ししてるだけだけど、何でそんな気持ちいいかねえ。あっ、はあ、ああっ、ツナっツナっ、んうう、んっツナ、マヨ、ああぁ。ははあ、舌出しっぱで何言ってるか全然分かんねー。その人は愉快そうに目を細める。後ろの窓の外ではざんざん雨が降ってて、すりガラスから伝わる冷気から隠すように大きな体が俺を包んで舌をすすった。腰がとんとんぶつかるたびに俺の頭はぐちゃぐちゃになり、下も多分ちょっとずつ出ちゃってる。そんな俺をかわい、と世界でいちばん大切な人の声が言う。肌が気持ちいいと言ってくれるなら俺はそれを死守するし、声が良いと言われれば遠い昔に消えてくれと願った声帯から出るよがり声だって我慢しない。かわいい男が好みなら媚びるように振る舞うのもやぶさかではない。つなまよ、つなまよ、つな、まよ。何の気無しに言われてるであろう言葉をたからもののように握りしめながら、ままならない語彙で俺は今日も呪いじみた心を捧げる。