最上と茂夫
ほっぺたを最上さんに食べられた。寝てたら急に顔が重くなったから何かと思ったら最上さんが乗っかってて、ちょっと噛まれてた。一瞬悪霊化が進んだのかと思ってバリアを張ったけど、そうじゃないってことはすぐにわかった。目をつむって眠ってるみたいだったから。なんで噛まれたのかはよく分からない。分からないけど眉間にシワのない最上さんの顔を見てるとなんでもいいやという気分になった。のでまた寝た。最上さんの奇行の謎は次の日に解けた。餅を食べる夢を見た、ちょうどこのくらいの餅でな、と最上さんは両手で丸い空間をつくりながら話す。美味しかったですか?と聞けば、よく覚えていないと。でもこう…ふわっとしていて、なめらかな、食べたことのない食感だったよ。餅は特別好きというわけではないが、あれはまた食べたいな…この話そんなに面白いか?