雄英高校
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雄英高校
ハイツアライアンス
風呂上がりの瀬呂はエントランスにいた
(あれ、誰かいる)
静かなエントランス
広いソファーには○○がひとり座っていた
彼が近づいても気づく気配はなく、何かを必死に読んでいる
"○○へ
夢中になってるから先寝るね! 三奈"
積まれたマンガの隣にはそんなメモが置いてある
(きっと夢中で周りの声入らなかったんだな)
ふっと思わず笑みを溢して瀬呂は彼女を見る
大人っぽくもなく、子供っぽくもない
少女という表現がぴったりの彼女
その瞳は真剣に、そしてキラキラと本のページを見つめる
(本当、可愛いよな)
頑張り屋で、優しくて、負けず嫌いなところもあって……
そんな彼女を彼は入学当初から目で追っていた
最初は興味、そしてその興味は次第に違う気持ちへと変わっていた
彼女が本の最終ページを閉じた後、彼は彼女に話しかけたり
「これ、映画になってるやつ?」
「そうなの!
明日皆で映画見に行くんだけど、
三奈ちゃんが原作持ってるからって貸してくれたの!
読みだしたら止まらなくてぇ〜」
「映画見る前に読んじゃって良かったの?」
「三奈ちゃんが、読んでからの方が人間関係とか分かりやすいって教えてくれたの!」
「へぇ〜。で、マンガの感想は?」
「みんな凄くキラキラしてた!
人を好きになるってスゴい!
恋ってスゴい!」
話をする彼女はとてもキラキラしていた
それは少女マンガの主人公みたいで
彼はふと思う
このキラキラを知ってるのが自分だけなら良いのに
「○○は?」
「ん?」
「○○は恋した事あるの?」
「ないない。
だから恋した時の気持ちが本当はどんなんだかは、分からないよ」
へらっと笑う彼女
その顔は何かを誤魔化している様には見えない
好きな人がいる訳ではないと言うことの安心感
そして自分も含まれていないと言う、ちょっとした寂しさ
「瀬呂くんは知ってる?恋した時の感じ」
笑顔で言う彼女
その笑顔が少し痛い
そんな事笑顔で聞かないで欲しい
だって、そんなの……
"恋"なんてとっくに堕ちてるんだから
「知ってるよ」
「へ?」
「だって俺、○○に恋してるもん」
「!!」
「入学してからずっと○○に恋してんの」
目の前で彼女の笑顔が崩れるのが嬉しかった
いつもの顔から赤くなって、焦ってる感じが嬉しい
彼女に意識されてる気がするから
「恋した時の気持ちは、これから俺が教えてあげるから」
ニヤッと思わず笑みが溢れる
もう遠慮はしないよ
俺だけを見てもらうから
そんな笑み
「せ、瀬呂君、いつもと違うっ」
「だって俺、ギャップの男だから」
赤面する○○の前で、ドヤ顔する彼がいた
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