烏野高校
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※夢主と月島結婚済
秋の夕暮れ
少し風の冷たい日
蛍と○○は、仁花の所で産まれた赤ちゃんを見た帰り道だった
「赤ちゃん可愛かったねー」
鼻歌でも歌出しそうな明るい声で彼女は彼に話かける
「手とか足とか全部ちっちゃくて
蛍は抱っこしなくて良かったの?」
「あんな顔がグラグラするの、怖くて無理」
「仁花ちゃんが膝に乗せてくれるから大丈夫だったよ」
「もう少し大きくなってからでいいよ」
「お母さんになるって大変そっ」
彼女は小さな段差に躓く
彼は反射的に彼女の腕を掴みため息をつく
「気をつけなよね」
「へへぇ〜、ごめんね」
抜けた笑みを浮かべる彼女に、彼は再びため息をつく
「蛍はいいお父さんになりそうだよね」
「えっ、なんで?」
「んー。なんとなく」
「意味分かんないし」
「それで、蛍のお兄ちゃんはデレデレになりそう!」
「……それはわかるかも」
「くしゅんっ」
話しの途中彼女はクシャミをする
「マフラー、してくるんじゃなかったの?」
「へへぇ〜、入口に出してそのまま忘れて来ちゃった」
またも抜けた笑顔を浮かべる彼女
彼は本日何回目になるか分からないためいきをつく
「風邪引かないでよ」
そう言うと彼は、自分のマフラーを彼女の首に巻いた
同じ洗濯機で同じ洗剤で、
同じ経路を辿っているはずのマフラーなのに、
それはしっかり彼の香りがした
落ち着く
安心する
大好きな香り
何かにつけため息をつくけど
それは優しさのこもったもの
彼なりの照れ隠し
(蛍と結婚できて幸せだなぁ)
巻かれたマフラーに顔を埋める
ニヤニヤが止まらない
そんな彼女を彼が覗き込む
「何か言うことないの?」
急に近づいてきた顔にドキっとした
「……ありがとう」
「違うでしょ」
「え?」
「僕に何か隠してる事ない?」
(あっ、これ、ちゃんと当てないと本当怒るやつだ)
「えっと……」
今までのヘラヘラした笑顔を浮かべる事なく彼女は考える
彼に伝えなければいけないこと……
彼に隠してること……
黙ってること……
「!!」
彼女はひとつの事が、頭に浮かんだ
(いや、でも、そんな事、
蛍が気付くわけないし……)
もうこれしかない!と言う気持ちと
そんな訳ない!と言う気持が混ざり合う
「で?」
彼にじっと見つめられ、彼女は顔ごとマフラーの中に逃げる
そして見えない力に縋るように彼の服を掴む
「………蛍との赤ちゃん出来たかも」
彼女の言葉に彼はため息を一つ
でもその顔は優しく笑っていた
「隠してたの?」
「いやっ、違くて……
まだ市販ので見ただけだから、
ちゃんと病院行ってから伝えようと思って」
「ねぇ」
彼女が顔を上げるとその頬に彼の長い指が触れる
「結婚してそれなりな事してるんだから
気付かない訳ないでしょ」
「……」
「一人の事じゃないんだから、ちゃんと話してよ」
「……」
「朝だって重たいもの持とうとするし、高いとこ登るし、
さっきだって転けそうになるし、マフラー忘れるし……
もっと体を大切にして」
「……?」
「病院いつ行くつもり?」
「す、水曜日」
「僕も一緒にいくから。
○○も半休とか言ってないで一日休みなよ」
「……蛍」
「何?」
「もしかして……すっごく楽しみにしてる?」
彼女がそう言って彼を見上げる
ばーと赤くなる彼の顔
思わずニヤニヤすると、彼は彼女の頬を優しく引っ張る
「自分のこどもなんだから、喜んだっていいでしょ」
ぷいっと目を離すと、彼は歩き出す
頬から話した手で、彼女の手を引きながら
「蛍は絶対に過保護になるね」
「……」
「女のコなら"嫁にはやらん"っていうね」
「……うるさい」
ツンツンした言葉を返しながらも
その顔は嬉しそうに笑う
彼女が転ばないように、躓かないように
彼はゆっくり手を引く
そして二人の家まで帰ってく
※夢主と月島結婚済
秋の夕暮れ
少し風の冷たい日
蛍と○○は、仁花の所で産まれた赤ちゃんを見た帰り道だった
「赤ちゃん可愛かったねー」
鼻歌でも歌出しそうな明るい声で彼女は彼に話かける
「手とか足とか全部ちっちゃくて
蛍は抱っこしなくて良かったの?」
「あんな顔がグラグラするの、怖くて無理」
「仁花ちゃんが膝に乗せてくれるから大丈夫だったよ」
「もう少し大きくなってからでいいよ」
「お母さんになるって大変そっ」
彼女は小さな段差に躓く
彼は反射的に彼女の腕を掴みため息をつく
「気をつけなよね」
「へへぇ〜、ごめんね」
抜けた笑みを浮かべる彼女に、彼は再びため息をつく
「蛍はいいお父さんになりそうだよね」
「えっ、なんで?」
「んー。なんとなく」
「意味分かんないし」
「それで、蛍のお兄ちゃんはデレデレになりそう!」
「……それはわかるかも」
「くしゅんっ」
話しの途中彼女はクシャミをする
「マフラー、してくるんじゃなかったの?」
「へへぇ〜、入口に出してそのまま忘れて来ちゃった」
またも抜けた笑顔を浮かべる彼女
彼は本日何回目になるか分からないためいきをつく
「風邪引かないでよ」
そう言うと彼は、自分のマフラーを彼女の首に巻いた
同じ洗濯機で同じ洗剤で、
同じ経路を辿っているはずのマフラーなのに、
それはしっかり彼の香りがした
落ち着く
安心する
大好きな香り
何かにつけため息をつくけど
それは優しさのこもったもの
彼なりの照れ隠し
(蛍と結婚できて幸せだなぁ)
巻かれたマフラーに顔を埋める
ニヤニヤが止まらない
そんな彼女を彼が覗き込む
「何か言うことないの?」
急に近づいてきた顔にドキっとした
「……ありがとう」
「違うでしょ」
「え?」
「僕に何か隠してる事ない?」
(あっ、これ、ちゃんと当てないと本当怒るやつだ)
「えっと……」
今までのヘラヘラした笑顔を浮かべる事なく彼女は考える
彼に伝えなければいけないこと……
彼に隠してること……
黙ってること……
「!!」
彼女はひとつの事が、頭に浮かんだ
(いや、でも、そんな事、
蛍が気付くわけないし……)
もうこれしかない!と言う気持ちと
そんな訳ない!と言う気持が混ざり合う
「で?」
彼にじっと見つめられ、彼女は顔ごとマフラーの中に逃げる
そして見えない力に縋るように彼の服を掴む
「………蛍との赤ちゃん出来たかも」
彼女の言葉に彼はため息を一つ
でもその顔は優しく笑っていた
「隠してたの?」
「いやっ、違くて……
まだ市販ので見ただけだから、
ちゃんと病院行ってから伝えようと思って」
「ねぇ」
彼女が顔を上げるとその頬に彼の長い指が触れる
「結婚してそれなりな事してるんだから
気付かない訳ないでしょ」
「……」
「一人の事じゃないんだから、ちゃんと話してよ」
「……」
「朝だって重たいもの持とうとするし、高いとこ登るし、
さっきだって転けそうになるし、マフラー忘れるし……
もっと体を大切にして」
「……?」
「病院いつ行くつもり?」
「す、水曜日」
「僕も一緒にいくから。
○○も半休とか言ってないで一日休みなよ」
「……蛍」
「何?」
「もしかして……すっごく楽しみにしてる?」
彼女がそう言って彼を見上げる
ばーと赤くなる彼の顔
思わずニヤニヤすると、彼は彼女の頬を優しく引っ張る
「自分のこどもなんだから、喜んだっていいでしょ」
ぷいっと目を離すと、彼は歩き出す
頬から話した手で、彼女の手を引きながら
「蛍は絶対に過保護になるね」
「……」
「女のコなら"嫁にはやらん"っていうね」
「……うるさい」
ツンツンした言葉を返しながらも
その顔は嬉しそうに笑う
彼女が転ばないように、躓かないように
彼はゆっくり手を引く
そして二人の家まで帰ってく