清陰高校
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卒業式が終わり、全てが片付いた後に○○は生徒会室にいた
この一年余り、放課後はほとんどここで過ごした
思い出の場所である
「会長、まだ、いたの?」
ガラッと扉を開けて入ってきたのは、副会長を務めていた青木
「もう、会長じゃないけどね」
「あぁ、そか」
そう言う青木ははぁー、とため息をつく
はじめはその意味がよくわからなかったが、彼の姿を見て彼女は察する
「しっかり揉まれたみたいやね」
「今まで考えんかったけど、卒業式怖いわ」
制服のボタンははしからなくなり、卒業生に付けられた花もなくなっている
「上着とか脱がされなかっただけ良かったんやない?」
「ネクタイはいつの間にか解かれたけどな……」
青木は再び深いため息をつく
「○○は誰かのもらったりした?」
「興味ない」
彼に名前で呼ばれるのは何だかこそばゆい
今まで"会長"と言う肩書があり、名前を呼ばれる事はなかったからだ
その時隣に立っていた青木にいきなり壁ドンされた
身長のある彼が真上から自分を見下す姿は迫力があり、彼女はビクっと、体を震わせる
「青木……?」
「ボタンとかの代わりに、俺をもらってや」
「はい?」
「○○に俺をもらって欲しいんや」
○○は青木が何を言っているのか分からなかった
(もらって欲しいって……何を?)
そんな様子に彼は"あーやっぱり"的な表情を浮かべる
「好きや」
「……?」
「○○が好きなんや」
「ごめん……考えた事なかった……」
「はいはい、今はそれでいい」
青木はにやりとする
「これからは逃さんから覚悟しといてや」
彼の言葉に彼女はハテナを浮かべる
(これからって……今日で卒業……)
「"卒業するのに"って顔やな」
○○の表情を読み取り、青木は更にニヤリとする
「○○の行く大学名は?」
「○○女子大学」
「俺の行く大学の隣や。
住むところは?」
「最寄り☓☓駅の▲▲アパートのにかい」
「俺が住むのはそのアパートの一階」
彼女は振り返る
進路に悩んでいた時期
生徒会室で青木に言われた
『○○大学なら会長の勉強したいことあるんやない?』
大学が無事に決まった後、下宿先のパンフレットを見ていた時
『この部屋、値段の割に住み心地良さそうやない?』
考えれば考えるほど、今後の生活について彼の助言があった
助言……いや、無意識に誘導されていた
○○が青木を見上げる
「しっかり意識してもらおーや」
ニヤニヤする青木
○○が彼に堕ちるまで然程時間はかからなかった