第七特殊消防隊
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先代の鬼を紅丸が葬った
先代に瓜二つのドッペルゲンガーを紅丸が倒した
人体発火現象の謎に近づきつつある夜
第七特殊消防隊詰所にて
紺炉と○○は月を見上げていた
「ふざけた顔しやがる」
紺炉はそう呟くと不気味な笑みを浮かべる月を睨みつけた
「なぁ、紺炉」
○○は小さく彼の名を呼ぶ
「紺炉は自分に似た鬼と戦った時、どうだった?」
「どうかって言うのは?」
「強かったかって事かな」
彼は彼女に視線を落とす
見える彼女の顔は、いつもと変わらず無表情
何を考えているのか、感じているのか分かりづらい
ただ、今日は三日月の明かりでいつもより妖しく大人びた魅力を引き立てていた
「……紺炉?」
「あぁ、すみません」
見とれていたとは言葉に出来ず、ただ謝る
"大丈夫か?"そんな視線が彼女から飛ばされる
「鬼は強かった」
彼はその言葉から数年前のあの日を思い出す
焔人の弔いをした後とはいえ、
発火限界を超え、自分を灰病にまで追い込んだ鬼
それは決して弱いと言えるものではなかった
「もしも……」
彼女は再び月を見上げて呟く
「もしも、私の鬼が出現して、私に成り代わろうとするのなら」
彼女の視線が彼の瞳を捉える
「その時は、紺炉が殺してくれ」
物騒な言葉を紡いだ彼女の口元が笑う
その姿を彼は美しいと感じた
闇に揺れる白髪
真紅の瞳
それらが月明かりの中妖艶な魅力となり
彼の心を掌握する
「○○は強ぇよ、負けやしない」
「負けるつもりはもとより無いさ」
「じゃぁ、何でそんな事」
「……少しだけ怖くなってしまったんだ
火鉢の鬼を見て
自分が鬼に負けたら、ああやって暴れるのかって考えた」
彼女は珍しくへらっとした笑みを浮かべる
「紺炉の前だと、つい弱音を吐いてしまうな」
少し恥ずかしそうな、照れたような顔
彼は思わずを抱き寄せる
小さな体
細い肩
それは潰れてしまいそうに感じる
「負けるなよ。鬼なんかに。
○○なら負けねぇ」
ぐっと抱き寄せた腕に力を込める
彼女は押し付けられた彼の胸に顔を埋める
「でも、もしも、○○の鬼が現れたちまったその時は、俺が必ずケリはつける」
その言葉に彼女は、彼の服をぐっと握る
彼はより強く抱きしめる
鬼だろうが、ドッペルゲンガーだろうが……
彼女であれば受け入れたい
そして殺めるのであれば他者には譲らない
それは世界が終わるまで貫きたい独占欲
誰にも譲れない彼女への愛情