第8特殊消防隊
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※二人は付き合っています
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浅草の大火災後、○○は一般消防士から第七特殊部隊の消防官になるよう命令が出た
消防士から消防官への異動願いを出していた○○にとっては、意外な形とはなったが要望が通った形となった
そんな異動から数年が経ったある日のラーメン屋からの帰り道、○○は桜備の隣を歩いていた
「第七では上手くやってるのか?」
「私は……上手くいってると思っている」
「そうかぁ、浅草は原国主義が大半だろうによく受け容れられたな」
「まぁ、最初は毛嫌いされたけど……私は原国主義でもなければ、聖陽教徒でもないから」
夜になり道を歩く人が増えてくる
向かいを歩く人とすれ違いざまに肩がぶつかる
その度に二人の距離は開く
「ほら、手ぇ出して」
一度人混みが切れたタイミング
○○は言われるがまま手を出す
「これで離れない」
桜備は○○の手を握り再び歩き出す
大きな厚い手が、ギュッと彼女の小さな手を握る
気のせいか、前を歩く彼の耳は赤い
「照れてるの?」
「そう言う事はいちいち言葉にするなよ」
彼は前を向いたまま言った
「なぁ、これから俺の作る第8特殊消防隊に来ないか?」
「えっ?」
「俺の作る消防隊には○○が必要だと思ってる」
桜備は足を止めることなく歩き続ける
握られた手は話の所々で強く握られていた
力が強くなる度に○○は彼に必要とされているのだと実感した
「ごめん……桜備」
○○は足を止めた
つられて彼も足を止め、彼女と向かい合う
「私は浅草を捨てられない」
「それは……」
「浅草を守るのが私の仕事で、まだ、中途半端で……とにかく、ごめん」
桜備が気を落としているのでは無いかと○○は不安になる
せっかくの彼からの誘い
目指すもののある彼には人を惹き付けるものがある
それに生半可な気持ちで声をかけてくれた訳ではない
消防士時代からの長い付き合いの彼女は、決して安易な気持ちで頷いていけない事を本能で感じ取っていた
「それでこそ俺が認めた女だな」
桜備の声と共に○○の体は逞しい体に包み込まれた
「試すような聞き方をして悪かった」
彼の声が耳元で響く
優しい、穏やかな安心する声
「○○は○○が信じる道を進めばいいんだ。
離れてたって、俺にとって○○が大切な事は変わらない」
ギュッと彼の腕に力が籠もる
温かいその体に○○も顔を埋める
「浅草の人達にばっかり入れ込んで、俺を忘れるなよ」
ちょっとからかう様な声に彼女は顔を上げる
そこにはニカッとした笑顔を浮かべる桜備がいる
「連絡なくて放置されたら、拗ねるからな」
「うん」
「甘いもんくれるからって、やらたに付いてっちゃダメだぞ」
「うん」
「他に男なんて作るなっ」
桜備の口を○○の口が塞ぐ
目を閉じる彼女と目を丸くし驚く彼
「大丈夫。私は桜備が好きなんだから」
口を離して妖艶に微笑む○○に、桜備は再び口付けを落とした