第1特殊消防隊
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バーンズが目を覚ますと隣には○○がいた
まだ静かな寝息をたて、長いまつげが目立つ目を閉じている
(あぁ、そうか、昨夜は……)
彼はベットの上で体を起こす
するりと体から掛け布団が離れると、年齢を感じさせない逞しい体が露になる
(年甲斐にもなく苛めてしまったな…)
隣で眠る彼女の髪を撫でる
布団の切れ間から見える彼女の肌は透き通りそうな程白い
その白い肌の所々に、昨夜彼が唇を這わせた跡が残っている
「……目立つか」
赤い跡の一つに触れると彼女の身体がピクッと反応する
ゆっくりと瞼が上がり、真紅の瞳がバーンズを見上げた
「起こしてしまったか?」
「いや、目が覚めただけ」
彼女のまだ目覚めきっていない声
彼は微笑むと頬に触れた
「身体は大丈夫か?」
「まだ起きれそうにない」
ムスッとした子供っぽい表情で彼女は彼を睨む
昨夜は、久しぶりに過ごした二人での夜
募る話をしながらゆっくりと触れ合い、深く重なり合った
彼女と過し、触れ合うこの時間は、普段"大隊長"という肩書を持つ彼にとってはかけがえのないものである
「バーンズはズルい」
「どうして?」
「私ばっかり色々された……」
「○○は苛めたくなる」
「ズルい……。私だってバーンズに色々したい……」
色々とは?と尋ねたくなる彼だが、シーツに赤い顔をうずめる彼女を見て微笑みに変える
「歳を取ると数より一回を大切にと思うのでな」
「満足?」
「あぁ、満足だ」
「そう」
彼女は明るい笑顔を浮かべると頬にある彼の手に自分の手を重ねた
(あぁ……美しい)
目を閉じた彼女に彼は思う
白いシーツの上に広がる白髪
色白の肌
長さ細さのバランスの良い四肢
彼女の姿は誰の目も惹くほど美しいのだ
(私が捕らえていて良いものなのか……)
こんな老いぼれではなく、歳の近い男といた方が彼女は幸せになれるのではないか
彼女であれば男の一人や二人簡単にものにできるだろう
そして未来を進んでいける
こんな所で寄り道をしていていいはずがない……
そう、○○は一緒にいるべきではないのだと彼は思う
「何か考えてる?」
赤い瞳からの視線に捕らえられる
バーンズは誤魔化すような笑みを浮かべる
「いや……お前は気にしなくていい」
「嘘つかない」
彼に重なる彼女の手に力が籠もる
少し怒っているのが分かった
「いつかお前も誰かの伴侶となり、母親になるのかと……」
実際に口にすると虚しさが心を包む
今目の前にいる○○が自分の元を去り、他の男と歩んでいく
それは考えるだけで、心に穴を空けたような気分になる
そして、自分で思っている以上に彼女を必要としているのだと実感する
「バーンズの奥さんじゃないの?」
何の疑いもない不思議そうな瞳
思いもよらぬ返答に彼の方が反応に困った
「歳が離れすぎているだろう……
それにこんな老人よりもっといい男はたくさんいる」
そう、私ではダメなんだ。
彼は自分にも言い聞かす様に言う
「私、産むならバーンズの子供がいい」
シーツに片方の頬をつけ、彼女は笑う
「私はバーンズの子供しか産まないよ」
嘘や偽りを感じない言葉が、彼の心を震わせる
(共に未来を歩んでくれるのか……)
まだそばにいていいと、一緒に歩こうと、彼女の言葉に彼は救われた
そして改めて、目の前の彼女を愛しているのだと実感する
「お前はバカだ」
「バーンズは不器用だね」
そう言って笑う彼女に彼は口付けを落とした