合同合宿編
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*向日side
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ーーーー
『えー!?好きなタイプ!?』
好きな……。
タイプ…………。
「はいっ!教えてください」
『そんなこと言われても…。私、そういうのあんまりないからなぁ。
そうだ!先に二人の好きなタイプを教えてよ』
「私たちはリョーマ様です!
ねー、桜乃」
「う、うん」
『えー!ずるい!』
「ずるくないですよ、事実なんですから」
『えぇ…』
……ななしの声がする………。
ななし……。
「もう、しょうがないですねー。
じゃあこういうのはどうですか?
性格とかは抜きにして、顔だけっていうのは」
『顔だけ?』
「そうです!
この合宿に来てるメンバーの中で一番好きな顔の人。それなら分かりやすくないですか?」
『うーん、まぁ確かに』
ななしが好きな顔……?
この合宿に来てる奴の中で……?
……………ん……?
合宿……?
………………ハッ!
そうだ、俺、今合宿に来てるんだった…。
視界にぼんやり映る、ソファーの背もたれ。
ゴシゴシと目の辺りをこする。
…そうだ、喉が渇いたから食堂にジュース飲みに来て、ちょっと休憩しようと思ってソファーに寝転がって…。
そのまま寝ちまったんだな…。
ふあああ~………。
ねむー……。
………俺、またななしの夢見たなぁ。
よく見るんだよな、ななしの夢。
ななしといると楽しいからかな?
初めて会った頃の夢は特によくみる。
帰り道、侑士にバカにされたような気がして、思ったっけ。
俺だってななしを……。
……し、幸せにできるって。
って、勝手に何考えてんだろーな、俺!
恥ずかしすぎるだろ!
バカバカ、俺のバカ!
「でも名無しさんのイケメンハードルって高そうですよね」
『イケメンハードル?』
「イケメンだと感じる境界線です!名無しさんは普段からあの超絶イケメン軍団に囲まれてるんですもんね~。目が肥えるだろうなーって」
『超絶イケメン軍団って…テニス部のみんなのこと?』
「そうに決まってるじゃないですか~。もうすっごく羨ましいです!
ねー、桜乃」
「う、うん。そうだね。
でも私だったら毎日緊張しちゃいそう…」
やっぱあの声はななしだな。
青学の女子と一緒か。
つーか、超絶イケメン軍団?俺たちが?
…ああ、跡部とか侑士みたいに女子から人気あるやつのことか。
にしてもイケメンハードルって。
女子ってほんっとーにそういう話好きだな。
『私だって最初は緊張してたよ?
イケメンだとかそういう理由じゃなくて、単純に有名人だからっていうのと、私がちょっと人見知りだからだけど』
「でもでも、やっぱりカッコイイとは思いますよね?」
『うん、それはもちろん。
顔もだけど、みんな中身もカッコいいよ』
「ですよねー!」
えっ。
ななし、俺たちの事そんなふうに思ってたのか…。
知らなかったぜ。
……もしかして、俺のこともカッコいいとか思ってくれてんのかな?
「じゃあ本題に戻って、一番好きな顔の人をお願いします!」
!!!
ななしが一番好きな顔のやつか……。
き、気になる……。
あいつの好きなタイプって、誰だ…?!
ソファーからそーっと身体を起こしてみると、ラッキーなことにそこにはちょうど柱があった。
柱のかげからななしたちを見てみる。
ななしは困った顔でうーんと小さくうなっていた。
…誰の名前言うんだろーな、ななし。
もしかして、俺だったりして?
……なーんちゃって!
そんなわけねーよな!
アハハハハ!
『ねぇ、ここで初めて会った人の中からでもいい?』
「えっ、どうしてですか?」
『だって氷帝のみんなはずっと前から顔を知ってるから、なんかピンとこないんだもん』
「あ~、なるほどー。そういえばそうかもしれないですね。
じゃあここで初めて会った人限定、っていうことで」
………………………。
なんか…。
がっかりしたようなホッとしたような……。
『じゃあ言うよ?』
「わー、楽しみ!」
「ちょっとドキドキしちゃうね」
俺もドキドキするぜ…。
『………………』
「………………」
「………………」
……………………ゴクリ。
『やっぱり、ちょっと待って!
恥ずかしいよ~!』
ズコー。
おいっ!
思わずななしがいる方向にツッコミを入れる。
ななしは青学の二人にごめんねー、とか謝っていた。
まったくー、ななしめ。
『よしっ、今度こそ言うね!』
「はい!」
ドキドキドキドキドキドキ……。
『さ……、佐伯さん』
…………………………。
「……佐伯さん?」
「佐伯さん……」
佐伯…………。
「佐伯さんって、あの六角の佐伯さんですよね?」
『え?ここには他にいないよね?』
「はい、いませんけど…」
シーン…………。
「ええーーー!?ほんとに佐伯さんですか!?」
『えっ、なにその反応?!』
「…なんか、フツー……」
「普通…、ですね」
うん、フツーだな…。
『えっ!
全然普通じゃないでしょ!?すごーくカッコいいよ!?』
「それはもちろん分かってますって。
私が普通だって言ったのは佐伯さんじゃなくて、佐伯さんっていう答えです。ねぇ、桜乃」
「う、うん」
『な、なるほど。そういうことか……
』
「私はもっと変な答えを求めてたんです」
『変な答えって?』
「これだけイケメンがそろってる中でそこいく!?みたいな。
例えばウチの3バカとか」
『3バカ?』
「堀尾たちのことです」
「と、朋ちゃん、堀尾くんたちに失礼だよ」
『あははは……』
変な答えねぇ。
ななしって意外とそういうところ普通だしなー。
しっかし、佐伯か…。
なんか具体的に名前聞くと、急に微妙な気持ちになるな…。
まぁ顔が好きってだけだし、だからどうこうってわけでもないんだろうけどさ。
ソファーにゴロンと寝転がる。
何気なく壁の時計を見た瞬間、とんでもないことを思い出した。
あーーっ!!
…と叫びそうになったのをなんとかこらえる。
ヤバい!!
ミーティング始まってる!!
ななしたちの話をこっそり聞いてるうちに、氷帝だけでやるミーティングの時間が過ぎてしまっていた。
慌てて飛び起きた俺は、抜き足差し足忍び足の泥棒スタイルで歩きだす。
『…あれ?
ねぇ、今なんか音しなかった?』
…………!!!
その場で石になる俺。
心臓はめちゃくちゃ速く動いてるけど。
「え、そうですか?何も聞こえませんでしたけど…」
「私も」
『そう?
じゃあ気のせいだったのかな』
……ホッ。
よ、よかった~。
さて、早く行かねーと。
.
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『えー!?好きなタイプ!?』
好きな……。
タイプ…………。
「はいっ!教えてください」
『そんなこと言われても…。私、そういうのあんまりないからなぁ。
そうだ!先に二人の好きなタイプを教えてよ』
「私たちはリョーマ様です!
ねー、桜乃」
「う、うん」
『えー!ずるい!』
「ずるくないですよ、事実なんですから」
『えぇ…』
……ななしの声がする………。
ななし……。
「もう、しょうがないですねー。
じゃあこういうのはどうですか?
性格とかは抜きにして、顔だけっていうのは」
『顔だけ?』
「そうです!
この合宿に来てるメンバーの中で一番好きな顔の人。それなら分かりやすくないですか?」
『うーん、まぁ確かに』
ななしが好きな顔……?
この合宿に来てる奴の中で……?
……………ん……?
合宿……?
………………ハッ!
そうだ、俺、今合宿に来てるんだった…。
視界にぼんやり映る、ソファーの背もたれ。
ゴシゴシと目の辺りをこする。
…そうだ、喉が渇いたから食堂にジュース飲みに来て、ちょっと休憩しようと思ってソファーに寝転がって…。
そのまま寝ちまったんだな…。
ふあああ~………。
ねむー……。
………俺、またななしの夢見たなぁ。
よく見るんだよな、ななしの夢。
ななしといると楽しいからかな?
初めて会った頃の夢は特によくみる。
帰り道、侑士にバカにされたような気がして、思ったっけ。
俺だってななしを……。
……し、幸せにできるって。
って、勝手に何考えてんだろーな、俺!
恥ずかしすぎるだろ!
バカバカ、俺のバカ!
「でも名無しさんのイケメンハードルって高そうですよね」
『イケメンハードル?』
「イケメンだと感じる境界線です!名無しさんは普段からあの超絶イケメン軍団に囲まれてるんですもんね~。目が肥えるだろうなーって」
『超絶イケメン軍団って…テニス部のみんなのこと?』
「そうに決まってるじゃないですか~。もうすっごく羨ましいです!
ねー、桜乃」
「う、うん。そうだね。
でも私だったら毎日緊張しちゃいそう…」
やっぱあの声はななしだな。
青学の女子と一緒か。
つーか、超絶イケメン軍団?俺たちが?
…ああ、跡部とか侑士みたいに女子から人気あるやつのことか。
にしてもイケメンハードルって。
女子ってほんっとーにそういう話好きだな。
『私だって最初は緊張してたよ?
イケメンだとかそういう理由じゃなくて、単純に有名人だからっていうのと、私がちょっと人見知りだからだけど』
「でもでも、やっぱりカッコイイとは思いますよね?」
『うん、それはもちろん。
顔もだけど、みんな中身もカッコいいよ』
「ですよねー!」
えっ。
ななし、俺たちの事そんなふうに思ってたのか…。
知らなかったぜ。
……もしかして、俺のこともカッコいいとか思ってくれてんのかな?
「じゃあ本題に戻って、一番好きな顔の人をお願いします!」
!!!
ななしが一番好きな顔のやつか……。
き、気になる……。
あいつの好きなタイプって、誰だ…?!
ソファーからそーっと身体を起こしてみると、ラッキーなことにそこにはちょうど柱があった。
柱のかげからななしたちを見てみる。
ななしは困った顔でうーんと小さくうなっていた。
…誰の名前言うんだろーな、ななし。
もしかして、俺だったりして?
……なーんちゃって!
そんなわけねーよな!
アハハハハ!
『ねぇ、ここで初めて会った人の中からでもいい?』
「えっ、どうしてですか?」
『だって氷帝のみんなはずっと前から顔を知ってるから、なんかピンとこないんだもん』
「あ~、なるほどー。そういえばそうかもしれないですね。
じゃあここで初めて会った人限定、っていうことで」
………………………。
なんか…。
がっかりしたようなホッとしたような……。
『じゃあ言うよ?』
「わー、楽しみ!」
「ちょっとドキドキしちゃうね」
俺もドキドキするぜ…。
『………………』
「………………」
「………………」
……………………ゴクリ。
『やっぱり、ちょっと待って!
恥ずかしいよ~!』
ズコー。
おいっ!
思わずななしがいる方向にツッコミを入れる。
ななしは青学の二人にごめんねー、とか謝っていた。
まったくー、ななしめ。
『よしっ、今度こそ言うね!』
「はい!」
ドキドキドキドキドキドキ……。
『さ……、佐伯さん』
…………………………。
「……佐伯さん?」
「佐伯さん……」
佐伯…………。
「佐伯さんって、あの六角の佐伯さんですよね?」
『え?ここには他にいないよね?』
「はい、いませんけど…」
シーン…………。
「ええーーー!?ほんとに佐伯さんですか!?」
『えっ、なにその反応?!』
「…なんか、フツー……」
「普通…、ですね」
うん、フツーだな…。
『えっ!
全然普通じゃないでしょ!?すごーくカッコいいよ!?』
「それはもちろん分かってますって。
私が普通だって言ったのは佐伯さんじゃなくて、佐伯さんっていう答えです。ねぇ、桜乃」
「う、うん」
『な、なるほど。そういうことか……
』
「私はもっと変な答えを求めてたんです」
『変な答えって?』
「これだけイケメンがそろってる中でそこいく!?みたいな。
例えばウチの3バカとか」
『3バカ?』
「堀尾たちのことです」
「と、朋ちゃん、堀尾くんたちに失礼だよ」
『あははは……』
変な答えねぇ。
ななしって意外とそういうところ普通だしなー。
しっかし、佐伯か…。
なんか具体的に名前聞くと、急に微妙な気持ちになるな…。
まぁ顔が好きってだけだし、だからどうこうってわけでもないんだろうけどさ。
ソファーにゴロンと寝転がる。
何気なく壁の時計を見た瞬間、とんでもないことを思い出した。
あーーっ!!
…と叫びそうになったのをなんとかこらえる。
ヤバい!!
ミーティング始まってる!!
ななしたちの話をこっそり聞いてるうちに、氷帝だけでやるミーティングの時間が過ぎてしまっていた。
慌てて飛び起きた俺は、抜き足差し足忍び足の泥棒スタイルで歩きだす。
『…あれ?
ねぇ、今なんか音しなかった?』
…………!!!
その場で石になる俺。
心臓はめちゃくちゃ速く動いてるけど。
「え、そうですか?何も聞こえませんでしたけど…」
「私も」
『そう?
じゃあ気のせいだったのかな』
……ホッ。
よ、よかった~。
さて、早く行かねーと。
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