少女の仕事
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「シオリ~!」
『あ、ジエスモン』
太陽が真上に昇る頃。ひたすら立ち入り禁止の柵を作っていたらジエスモンがやって来た。
『どうしたの?』
「少し休憩しようか!」
『うん。分かった』
ただただ無心に作業を続けていたらどうやらお昼になっていたみたい。柵もあと半分くらいで終わるだろうし休憩は素直に嬉しかった。
作業の手を止めてジエスモンに向き合う。
『今日中に終わりそう?』
「夕方には終わるかな。シオリがデータを持ってきてくれたお陰でね!」
『ふふ。それなら良かった』
ジエスモンと共にガンクゥモンが待っている場所まで歩く。休憩場は歪みから少し離れていて、尚且ついつでも変化を確かめられる草原の端っこ。
「あ、師匠!お酒は駄目ですからね!」
「なははははっ。ケチじゃのう」
「ケチじゃありません!今は仕事中ですよ!」
ガンクゥモンの手からお酒を没収している姿はまるで、駄々をこねる子どもを宥める母親のようだ。
この師弟の面白い所は普段は立場が逆転しているとこである。殺伐とした雰囲気になるよりかはずっと良い。
「シオリの方は夕方までに終わる?」
『君たちよりは早く終わるかも』
「ほう。流石仕事が早いのう」
『やる事は難しくないしね。…ふぁ~』
あまりにも天気が良いものだから欠伸が出た。ついでに凝った筋肉をほぐすように体も伸ばす。
だが、突如として今まで感じたことのないくらいの悪寒をその背に感じて固まった。
『ッ、!?』
「シオリ!」
「後ろじゃ!」
彼らに言われて振り返ると、そこには先程までなかった真っ暗で大きなゲートのようなものが広がっていた。
引きずり込まれる感覚に負けまいとジエスモンやガンクゥモンへしがみ付くために足を一歩踏み出すがそれ以上前に進めない。
せめて踏ん張らなければ。
「シオリ、手を伸ばして!」
ジエスモンが叫ぶ。ガンクゥモンは現状を伝えるために情報処理室へとモニターを繋げていた。
わたしもゆっくりとジエスモンへ手を伸ばす。
『じ、ジエスモン…!……っあ』
「シオリ!」
何かに引っ張られるような感覚を受けて体が後ろのゲートへと傾いた。そうなってしまえば自分ではどうすることもできず、わたしの視界は真っ暗な闇に包まれていく。
最後に見たのはジエスモンがわざとこちら側へ飛び込んできたところと、ガンクゥモンの焦った顔だった。
『あ、ジエスモン』
太陽が真上に昇る頃。ひたすら立ち入り禁止の柵を作っていたらジエスモンがやって来た。
『どうしたの?』
「少し休憩しようか!」
『うん。分かった』
ただただ無心に作業を続けていたらどうやらお昼になっていたみたい。柵もあと半分くらいで終わるだろうし休憩は素直に嬉しかった。
作業の手を止めてジエスモンに向き合う。
『今日中に終わりそう?』
「夕方には終わるかな。シオリがデータを持ってきてくれたお陰でね!」
『ふふ。それなら良かった』
ジエスモンと共にガンクゥモンが待っている場所まで歩く。休憩場は歪みから少し離れていて、尚且ついつでも変化を確かめられる草原の端っこ。
「あ、師匠!お酒は駄目ですからね!」
「なははははっ。ケチじゃのう」
「ケチじゃありません!今は仕事中ですよ!」
ガンクゥモンの手からお酒を没収している姿はまるで、駄々をこねる子どもを宥める母親のようだ。
この師弟の面白い所は普段は立場が逆転しているとこである。殺伐とした雰囲気になるよりかはずっと良い。
「シオリの方は夕方までに終わる?」
『君たちよりは早く終わるかも』
「ほう。流石仕事が早いのう」
『やる事は難しくないしね。…ふぁ~』
あまりにも天気が良いものだから欠伸が出た。ついでに凝った筋肉をほぐすように体も伸ばす。
だが、突如として今まで感じたことのないくらいの悪寒をその背に感じて固まった。
『ッ、!?』
「シオリ!」
「後ろじゃ!」
彼らに言われて振り返ると、そこには先程までなかった真っ暗で大きなゲートのようなものが広がっていた。
引きずり込まれる感覚に負けまいとジエスモンやガンクゥモンへしがみ付くために足を一歩踏み出すがそれ以上前に進めない。
せめて踏ん張らなければ。
「シオリ、手を伸ばして!」
ジエスモンが叫ぶ。ガンクゥモンは現状を伝えるために情報処理室へとモニターを繋げていた。
わたしもゆっくりとジエスモンへ手を伸ばす。
『じ、ジエスモン…!……っあ』
「シオリ!」
何かに引っ張られるような感覚を受けて体が後ろのゲートへと傾いた。そうなってしまえば自分ではどうすることもできず、わたしの視界は真っ暗な闇に包まれていく。
最後に見たのはジエスモンがわざとこちら側へ飛び込んできたところと、ガンクゥモンの焦った顔だった。