名字固定【篠崎】
漂流?冒険の島!
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『さむっ』
キャンプ場へやってきて一通りの準備を終えたあとは自由時間になっている。やる事がなかったわたしは一人、キャンプ場から少し離れた丘の上に建てられていた祠の中で休んでいた。
キャンプ場で合流するはずだった丈を見つけたのは良いがわたしが到着する頃には彼は既に班長に任命されていて忙しそうにしていたため声を掛けるのを遠慮しておいた。頑張れ、丈。光子郎は5分程前まで一緒にいたがお手洗いに行ってくると言って祠の中にパソコンを置いたまま外へ出て行ってしまった。
そんな中先程までは暑かったくらいの祠の中が急激に寒くなり、何事かと外を見る。この世には知らなければ幸せなこともあるという言葉があるがまさにその通りだと思った。祠の戸を引いて外を見た瞬間、開いた口が塞がらなかった。
『吹雪だ…。今夏だよね』
すぐに玄関口を閉めて中に籠る。さっきまで暑い暑いと汗を一生懸命拭っていたのに今はそれが冷や汗に変わっている。白と灰のボーダー柄の七分丈Tシャツに薄い生地のポンチョ、下はショートパンツという完全夏仕様の服なので今はとにかく寒い。ふと思い返せば最近は世界中で異常気象が起こっているとニュースキャスターが話していたような気がする。それは東京も例外ではないということなのだろう。
「何なんだよこの吹雪はー!」
「皆、急いでこの祠の中に入って!」
外が吹雪いてからすぐに他の子どもたちも避難してきた。ゴーグル少年に青帽子の女の子。他にも多数。皆ここら辺で遊んでいた子たちなのだろう。その中には、
『丈、光子郎!』
「碧くん!」
「無事で何よりです」
『2人もね』
お互いの安全を確認すると光子郎はすぐに自分のパソコンへ向かっていった。この状況でも変わらずパソコンの虫で微笑ましい限りだ。
『そういえば、丈は班長になっていたね』
「全く、一体誰のせいだと思っているんだい?」
『え?どういうこと』
丈の口ぶりからすると、まるでわたしのせいで彼が班長になったと言わんばかりである。一体わたしが何をしたというのだろうか。むしろ何もしていないと思うのだけれど。
「6年生は集まるように言われていたじゃないか!」
『そうだっけ』
「そうだよ!おかげで僕が君の代わりに班長を押し付けられる始末に!」
『でも嫌じゃないでしょ?』
「まあね。…ってそういう問題じゃない!」
『はっはっは。そうカッカしなさんな』
「碧くーん!」
丈は面白い。本当に面白くていじり甲斐があるというものだ。6年生が召集を掛けられていたのは忘れていたが過ぎたことは仕方がない。そんな彼とはクラスメイトで腐れ縁。小学校6年間で一度もクラスが離れたことがないのが自慢の一つでもはや親友といっても過言ではない。
『まあ、気楽にやっていこうよ』
「できるかー!」
もはや彼とのやり取りはコントだと思って楽しんでいる。
キャンプ場へやってきて一通りの準備を終えたあとは自由時間になっている。やる事がなかったわたしは一人、キャンプ場から少し離れた丘の上に建てられていた祠の中で休んでいた。
キャンプ場で合流するはずだった丈を見つけたのは良いがわたしが到着する頃には彼は既に班長に任命されていて忙しそうにしていたため声を掛けるのを遠慮しておいた。頑張れ、丈。光子郎は5分程前まで一緒にいたがお手洗いに行ってくると言って祠の中にパソコンを置いたまま外へ出て行ってしまった。
そんな中先程までは暑かったくらいの祠の中が急激に寒くなり、何事かと外を見る。この世には知らなければ幸せなこともあるという言葉があるがまさにその通りだと思った。祠の戸を引いて外を見た瞬間、開いた口が塞がらなかった。
『吹雪だ…。今夏だよね』
すぐに玄関口を閉めて中に籠る。さっきまで暑い暑いと汗を一生懸命拭っていたのに今はそれが冷や汗に変わっている。白と灰のボーダー柄の七分丈Tシャツに薄い生地のポンチョ、下はショートパンツという完全夏仕様の服なので今はとにかく寒い。ふと思い返せば最近は世界中で異常気象が起こっているとニュースキャスターが話していたような気がする。それは東京も例外ではないということなのだろう。
「何なんだよこの吹雪はー!」
「皆、急いでこの祠の中に入って!」
外が吹雪いてからすぐに他の子どもたちも避難してきた。ゴーグル少年に青帽子の女の子。他にも多数。皆ここら辺で遊んでいた子たちなのだろう。その中には、
『丈、光子郎!』
「碧くん!」
「無事で何よりです」
『2人もね』
お互いの安全を確認すると光子郎はすぐに自分のパソコンへ向かっていった。この状況でも変わらずパソコンの虫で微笑ましい限りだ。
『そういえば、丈は班長になっていたね』
「全く、一体誰のせいだと思っているんだい?」
『え?どういうこと』
丈の口ぶりからすると、まるでわたしのせいで彼が班長になったと言わんばかりである。一体わたしが何をしたというのだろうか。むしろ何もしていないと思うのだけれど。
「6年生は集まるように言われていたじゃないか!」
『そうだっけ』
「そうだよ!おかげで僕が君の代わりに班長を押し付けられる始末に!」
『でも嫌じゃないでしょ?』
「まあね。…ってそういう問題じゃない!」
『はっはっは。そうカッカしなさんな』
「碧くーん!」
丈は面白い。本当に面白くていじり甲斐があるというものだ。6年生が召集を掛けられていたのは忘れていたが過ぎたことは仕方がない。そんな彼とはクラスメイトで腐れ縁。小学校6年間で一度もクラスが離れたことがないのが自慢の一つでもはや親友といっても過言ではない。
『まあ、気楽にやっていこうよ』
「できるかー!」
もはや彼とのやり取りはコントだと思って楽しんでいる。