名字固定【篠崎】
漂流?冒険の島!
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「碧、準備は出来てるの?」
『大丈夫。バッチリだよ~!』
「あら、随分張り切っているのね」
8月1日。今日は子ども会のサマーキャンプ。今まで特に興味はなく参加したことなどなかったのだが今回は違う。勉強に明け暮れている丈の気分転換に。人と関わるのが苦手な光子郎のために。お節介を承知でわたしが彼らを無理矢理キャンプへ誘ったのだ。
ピーンポーン
「碧ー、光子郎くんが迎えに来たわよ」
『はーい。今行きます』
キャンプといっても道具は基本的に子ども会の方で準備しているらしい。なのでわたしが個人的に持っていくものといえば…。改めてショルダーバッグの中身を見て苦い笑みを零す。何故ならそこには中学の試験問題とプラグラムソフトが入っているからである。明らかにキャンプへ持っていくものではないが、受験を控えていて気が気じゃない丈や人見知りをしてパソコンをやりたい光子郎に応急処置として持っていくのである意味必要なものなのだと思う。決してわたしも勉強やプラグラミングを教えてもらおうなどと思っているわけではない、決して。
『はあ。やっぱりあの2人には甘いよね、わたしも』
溜息を吐いて部屋からリビングへの扉を開けると、光子郎がソファでくつろぎながら烏龍茶で喉を潤していた。しっとりと額を汗が流れているのが見えたから恐らく外は猛暑なのだろう。にしても長袖に手袋までして日焼け対策が万全すぎるような気がする。熱中症にならないように気を付けてほしいところだ。
『待たせたね、光子郎』
「いえ。今来たところですのでお気になさらず」
『ほほう。良い男になったなあ』
「か、からかわないで下さい!」
『はは、ごめんごめん』
光子郎はわたしのかわいい幼馴染。彼の住んでいるアパートから徒歩10分くらいの別のアパートにわたしは母と暮らしている。わたしの母は商社ウーマンで日本と海外を行き来しているため家に帰ることはほとんどない。今日はこの後仕事でアメリカへ1週間ほど飛ぶらしく、わたしがキャンプへ行った後に家を留守にするそうだ。こういうことがよくあるので光子郎には合鍵を渡しているしわたしも泉家の合鍵をいただいている。
学校へ登校する時や2人で出掛けるときは彼が迎えに来てくれるのが習慣となってしまい、わたしもそれに甘えてしまっているがどちらもそれを止める気は今のところないので良しとしよう。
「もうバスの時間です。行きましょう」
『そうだね。じゃあお母さん、行ってきます」
靴を履く前にそういえばと思い出して冷凍庫から凍らせたお茶と水を持っていく。どちらもカチコチに凍っているがこの暑さならばそのうち解けるだろう。厳しい夏を乗り越えるにはこれが必須である。
「ウーロン茶、ありがとうございました」
「行ってらっしゃい。楽しんでくるのよ」
『お母さんもお仕事気を付けて』
母の見送りを受けながら二人並んでバス停まで歩く。他愛もない話をしながら隣の彼をこっそり横目に見る。男の子にしては身長は小さいけれど、これから伸びるんだろうなと思うと非常に楽しみなような気がした。
『大丈夫。バッチリだよ~!』
「あら、随分張り切っているのね」
8月1日。今日は子ども会のサマーキャンプ。今まで特に興味はなく参加したことなどなかったのだが今回は違う。勉強に明け暮れている丈の気分転換に。人と関わるのが苦手な光子郎のために。お節介を承知でわたしが彼らを無理矢理キャンプへ誘ったのだ。
ピーンポーン
「碧ー、光子郎くんが迎えに来たわよ」
『はーい。今行きます』
キャンプといっても道具は基本的に子ども会の方で準備しているらしい。なのでわたしが個人的に持っていくものといえば…。改めてショルダーバッグの中身を見て苦い笑みを零す。何故ならそこには中学の試験問題とプラグラムソフトが入っているからである。明らかにキャンプへ持っていくものではないが、受験を控えていて気が気じゃない丈や人見知りをしてパソコンをやりたい光子郎に応急処置として持っていくのである意味必要なものなのだと思う。決してわたしも勉強やプラグラミングを教えてもらおうなどと思っているわけではない、決して。
『はあ。やっぱりあの2人には甘いよね、わたしも』
溜息を吐いて部屋からリビングへの扉を開けると、光子郎がソファでくつろぎながら烏龍茶で喉を潤していた。しっとりと額を汗が流れているのが見えたから恐らく外は猛暑なのだろう。にしても長袖に手袋までして日焼け対策が万全すぎるような気がする。熱中症にならないように気を付けてほしいところだ。
『待たせたね、光子郎』
「いえ。今来たところですのでお気になさらず」
『ほほう。良い男になったなあ』
「か、からかわないで下さい!」
『はは、ごめんごめん』
光子郎はわたしのかわいい幼馴染。彼の住んでいるアパートから徒歩10分くらいの別のアパートにわたしは母と暮らしている。わたしの母は商社ウーマンで日本と海外を行き来しているため家に帰ることはほとんどない。今日はこの後仕事でアメリカへ1週間ほど飛ぶらしく、わたしがキャンプへ行った後に家を留守にするそうだ。こういうことがよくあるので光子郎には合鍵を渡しているしわたしも泉家の合鍵をいただいている。
学校へ登校する時や2人で出掛けるときは彼が迎えに来てくれるのが習慣となってしまい、わたしもそれに甘えてしまっているがどちらもそれを止める気は今のところないので良しとしよう。
「もうバスの時間です。行きましょう」
『そうだね。じゃあお母さん、行ってきます」
靴を履く前にそういえばと思い出して冷凍庫から凍らせたお茶と水を持っていく。どちらもカチコチに凍っているがこの暑さならばそのうち解けるだろう。厳しい夏を乗り越えるにはこれが必須である。
「ウーロン茶、ありがとうございました」
「行ってらっしゃい。楽しんでくるのよ」
『お母さんもお仕事気を付けて』
母の見送りを受けながら二人並んでバス停まで歩く。他愛もない話をしながら隣の彼をこっそり横目に見る。男の子にしては身長は小さいけれど、これから伸びるんだろうなと思うと非常に楽しみなような気がした。