画廊………夢小説と夢小説の絵

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ご飯を食べた後少しして、露伴さんは私の手を引き、たまには外出もいいですよ。と言って、車に乗せてくれました。そして行きたい場所を聞いてくれましたが、言い淀む私に、何故か私が思い浮かんだ場所を言う前に露伴さんは、私の目を閉じさせました。目を開けるとそこは私の行きたい場所、遊園地でした。私はコーヒーカップに好きな人と乗るのが夢なのです。
そう思い浮かんで、私は…、す、好きな人…、私の好きな人……と、目の前の露伴さんをじっと見ます。ドキドキと胸が高鳴り、呼吸がいう事聞きません。私の好きな人は露伴さんだと直感し、動揺しながら、露伴さんを見ると、すでにコーヒーカップのチケットを買っている所でした。
「…!あの、」
「…。ああ、驚かせましたか。少し、酔うでしょうが、コーヒーカップに乗りたいんです。貴女と…。ゆっくり回しますよ。」
露伴さんは、体力のない私をエスコートし、コーヒーカップにお姫様抱っこして乗せてくれました。
露伴さんがお姫様抱っこしたまま座り、私の方を、見て、私の頬に手をそえて私は、見つめられました。
「…どうしたんですか?僕の膝から降りなくて良いんですか?」
「っ!!……!!」
私は、ドキドキと胸を抑えながら、
向かい側の椅子に手を伸ばし、移動をしました。
「す、すみません。こ、コーヒーカップは、初めてで、…それに、あの…。あの…」
「…ふふ。いえ…。そうですか。初めてなら仕方ないですね。コーヒーカップは、こうして向かい合わせになって、真ん中のハンドルを回すんですよ。手を…出してください。」
私は言われるままハンドルに手を乗せた。
露伴さんはその手に片手を優しく重ね、一緒にまわします。
回しながら露伴さんが言います。
「どうですか?コーヒーカップは、協力して回すのが一般的な楽しみ方ですが、ただ…、こうして…好きな相手と手を繋ぎ、ハンドルを回すという楽しみもできますよ…。」
「〜〜ーーー!!!」
私はドキドキと鼓動が早くなり、なすすべもなく、回る景色のなか露伴さんを見つめた。
私の露伴さんへの気持ちが伝わるかもしれなくて、更に恥ずかしくて、私はそれでも見つめてくる露伴さんから目が離せず、コーヒーカップも回るままに、私は限界を感じ、そのまま目を閉じたのです。
「…可愛いいじゃないか…こんな、ところで…そんな顔」
露伴さんの、思わず漏れたような言葉にドキドキしながら、混乱し、私は夢を見ない眠りにつきました。

「お客様…、大丈夫ですか?」
露伴は、大丈夫だと返事をし、再び眠りについた彼女を抱きあげ、コーヒーカップを後にする。
車の中で彼女に、ヘブンズ・ドアを再び掛ける。彼女の夢を確認するためだ。
今は何も夢を見ていない。
「…今日は、ここまでか…。」
露伴は、彼女に以前書いた言葉を撫でた。

"彼女の願望を彼女は全て夢に見る"
彼女が夢で見た事を、露伴はヘブンズ・ドアーで確認し、その願いを実際にこうして足を運び叶えているのだ。
「一刻を争う…。」
露伴は次に黒いページを見た。
黒いページは死のページだ。

寝ている間、夢を見ている間は彼女に危険はない。
彼女が夢を見るのは露伴が想いのまま書いた必死の言葉のせいなのだ。
「……。」
「また、少し、痩せたか…」
露伴はページをめくる。どうしても寝ている時間の方が長くなるため、食事を取れていない。めくると、遊園地での彼女の想いを見つけた。
「…!!僕を、好き、なのか…。貴女は…。」
露伴は、眠る彼女を見つめる。
貴女は、記憶を取り戻した時、それでも僕が好きと言えるのでしょうか…。
(どうか…僕の夢を見て下さい…。必ず、叶え、貴女の死を…黒いページを消しさります。)
露伴は黒いページがまた、1枚減って通常のページに戻るのを確認して、ヘブンズ・ドアを解除した。
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