もう壁はない、お前の心に何が見える

現実に実体験しているように、体に繰り返し、官能、快楽、経験が刻まれてくる。
露伴は、それでもまだ必死に気を保とうとしている。
暗転する視界。
今度の映像は今まで露伴が、まったく経験してない、映像だった。

露伴が目を開けるとそこは、今にも崩れそうな廃墟と化したホテルの部屋が目の前に広がった。

足元のコンクリートが振動でひびが入った。軋む音が鳴る。
周りは破壊され、粉々になったコンクリートだらけだった。コンクリートに挟まれるように目のまえの露伴は倒れていて、見たことないくらいにやせ細り、うつろな表情で、笑っている。
そして今、傷だらけの承太郎さんが壁を壊して部屋に入って、辺りを探す。
瓦礫の中からその露伴を見つける。
「「露伴っ」」

「「、じょう、たろう、やっ…と、」」

「「今助ける、露伴っ」」
「「ふ、…ふ、僕は、あなたを…愛しすぎました、もう……心、が…。いまの僕は、…あなたと、死にた、い。ぐ……ぅっ、あなたと、叶うなら」」
承太郎は露伴の上の瓦礫をスタンドで粉砕し、自分も、瓦礫を撤去しながら露伴に、言う。
「「わかった。聞かせてくれ露伴。お前自身の考えなのか」」
「「ええ、そうです。承、太郎。これは僕の、いまの、願い。」」
「「話せるか。」」
「「はい…。あいつは僕に、全ての世界線での官能を、体験、させました。僕は、この数時間で,気が付いたんです……。僕はどの世界でも承太郎と結ばれることはない…。あきらめていた。でも、今なら…望む。このまマナラ,僕は、ずっと、あなたと僕は一緒にいられる…っ。ずっと僕はあなたを求められる、僕はもう、壊れ、ひっあ、」」
露伴の頬に涙が、次から次へと流れる
震えながら露伴は悲鳴をあげる。様子が変わる。青ざめている。
「「……ひっ……!!うそだ…触るな。また、僕の、ページが抜きとられて…いく。あいつの、スタンドだ。このま、までは僕は、貴方の書かれたページも抜かれて、……貴方を忘れてしまう」」
「「っ」」
「「僕は…、っ、!!
壊れる、、壊れ、、や、いやだ、あいつが抜こうとしてるっのは、最初から、…これだった!!この想いだけは、やめて、ひっ、じょうたろう、ぼくは、死に、たい。この想いのまま、!!」」
「「露伴、、露伴っ
露伴は、涙の目を承太郎に向け、必死に、しがみつくように、承太郎に愛を乞う。現実の露伴にも感情が流れる。

せめて、せめて少しでいい、少しでいいから最期は愛を感じていたい…それが偽の愛、操られた愛でもいい。だから、だから、


愛を、教えてほしい。


「「愛して、愛して、ぼくを、…僕だけを見てじょうた…」」
「「露伴っ」」

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