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END【たった一つの、冴えたやり方】

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 ペレジアを越えてイーリスに入ると、人の気配が何処にも見付けられない程に荒れ果てた光景から一転して、やや荒みつつはあるものの人々が日々を営むその光景が目に入る様になっていった。
 空から見ている分には、ルキナ達が旅立ってからはまだどの町も壊滅的な被害を受けていない様だが、それでも急がねばならないだろう。
 今は一刻も惜しいから、と。
 ルキナとロビンは王都に立ち寄る事無くそのまま『虹の降る山』を目指す。

 セレナ達は『白炎』を手に出来たのであろうか。
 ウード達は『碧炎』を奪還出来たのであろうか……。

 それを確かめる術はない為。
 きっと大丈夫だから、と。
 ルキナはそう自分に言い聞かせながら、『緋炎』・『蒼炎』・『黒炎』を納めた『炎の紋章』を強く抱き締める。

『虹の降る山』は、もう目前に迫っていた……。




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