END【終焉の果て】
◇◇◇◇◇
何故だか寒いと感じて、寝起きであるが故に朧気なルキナの意識はゆるゆると覚醒に向かった……。
朝は何時も愛しい温もりの中で目覚める筈なのに。
朝が寒いなんて、ロビンと結ばれてから一度も感じた事が無かったのに……。
何故……? とぼんやりと考えながら、ルキナは傍らに在る筈の温もりを手探りで捜す。
だが、何時もなら直ぐそこに在る筈の温もりは何処にも無く、冷えたシーツの手触りが返ってくるだけで。
そこでルキナは、眠りに落ちる寸前には確かに傍らにあった温もりが、……何処にも無い事に気が付いた。
言い様の無い不安に襲われたルキナは、寝惚け眼ながらも起き上がり、辺りを見回す。
「ロビン、さん……?」
声を掛けても、静寂の中にルキナの声が響くのみで。
……ルキナを何時も包み込んでくれるその声が返ってくる事は、……無かった。
居ても立っても居られない程の激しい不安に襲われ、ルキナは寝台から飛び出して、ロビンの姿を探す。
だが……何れ程探しても、ロビンの姿は何処にも見付からなかった。
……それ処か、ロビンの私物も、その殆どが彼と共に忽然と姿を消していて。
そうやってロビンは、ある日突然に。
ルキナの前からその姿を消してしまったのだった。
◇◇◇◇◇
何故だか寒いと感じて、寝起きであるが故に朧気なルキナの意識はゆるゆると覚醒に向かった……。
朝は何時も愛しい温もりの中で目覚める筈なのに。
朝が寒いなんて、ロビンと結ばれてから一度も感じた事が無かったのに……。
何故……? とぼんやりと考えながら、ルキナは傍らに在る筈の温もりを手探りで捜す。
だが、何時もなら直ぐそこに在る筈の温もりは何処にも無く、冷えたシーツの手触りが返ってくるだけで。
そこでルキナは、眠りに落ちる寸前には確かに傍らにあった温もりが、……何処にも無い事に気が付いた。
言い様の無い不安に襲われたルキナは、寝惚け眼ながらも起き上がり、辺りを見回す。
「ロビン、さん……?」
声を掛けても、静寂の中にルキナの声が響くのみで。
……ルキナを何時も包み込んでくれるその声が返ってくる事は、……無かった。
居ても立っても居られない程の激しい不安に襲われ、ルキナは寝台から飛び出して、ロビンの姿を探す。
だが……何れ程探しても、ロビンの姿は何処にも見付からなかった。
……それ処か、ロビンの私物も、その殆どが彼と共に忽然と姿を消していて。
そうやってロビンは、ある日突然に。
ルキナの前からその姿を消してしまったのだった。
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