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それが絶望の胎動であるのだとしても

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 そして、竜にとっては瞬きよりも短く、『人』の身には決して短くはない月日が過ぎた。 

 時は止まる事も戻る事も無く、滅びへと向かう世界でその針を唯々静かに刻むばかり。
 希望は無く、救いは無く。
 祈りも、怨嗟も、悲嘆も、全てを等しく絶望の果ての虚無へと呑み込んでいく。
 それでも、世界は終わる事なく。
 未だこの世は『ヒト』の世界であった。




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