土器土器体育祭
午後の部
昼飯を終え、校庭に戻る俺達。
午後の部が始まり、残す競技はリレー系だけだった。
上野を除き、お役目御免となった俺達はテントでポンポンを振ることに徹することになった。
それと、あの後の事後処理に追われているのか、塩島委員長と夏目副委員長はリレー系は欠場となり、別の風紀委員が代走をすることになっていた。
とか言って、事後処理にかこつけて出場を蹴ってたりしてな。
委員会と紅白戦で競う気満々だったらしい会長が欠場の放送を聞いて嘲笑うような表情を浮かべていたのが見えた。
それに少し複雑な気持ちを抱いていると、始まった委員会別リレー。
実は、2日目のこの競技は少し楽しみにしていた。
放送と共に入場してくる生徒。
服は体操着、では無い。
ノリの良い生徒が大手を振っている服装。
恐竜の着ぐるみだった。
着ぐるみの頭がでかいから顔の半分くらいしか見えない。
それから全身黄色(チキンラーメンの鳥か?)、ジブリのキャラクター、女装、マリオ、etc.…。
そう。
2日目はリレーに仮装が入る。
使い回して年季の入ったものから、自作したのか出来がユニークなものまであり、これだけは去年もしっかり見ていた。
顔が良かったり育ちの良い生徒までなんだかんだしっかり仮装するところが面白かった。
走り始めるとシュールさが加速して上野と馬鹿笑いする。
上様とアラブ王が真剣な顔で接戦してる時が俺の中で1番好きだった。あそこだけ国際競技だった。
ちなみに、会長は特注でもしたのか戦隊モノのしっかりした衣装で赤色の格好をしていた。被り物とベルトの細部まで凝っていてこだわりが見えた。
会長の紹介のターンでカメラを構えていた小森は崩れ落ちた。
ブツブツ言ってるから耳を傾けてみる。
「かっ…こいい…けどっ……!顔…!!!」
だろうなと思った。
すぐに切り替えて立ち上がると真剣な顔でシャッターを切り始めたので、本当お前は親衛隊の鏡だな。
そして、最後の競技。
生徒全員が校庭からはけ、満を持して登場したのは、それぞれのクラス担任である先生達だった。
はちまきを巻いて先生同士照れたようにしている姿に生徒がヤジを飛ばす。
「絶対勝ってよ!!」
「せんせー!焼肉絶対行くんだよ!!」
「若さに負けないでくださーい!!」
「「先生の!かっこいいとこ!見てみたい!」」
「焼肉かかってんすからね!!」
焼肉の圧は当然俺のクラスのテントからだ。
2番目に待機している美月先生が、隣のクラスの歳が上の先生から肘で突かれて苦笑いしていた。
1年のクラス担任が走り終え、2年の番が回って立ち位置に着く先生。
合図が出る直前。
委員長が大声で「ホスト力見せつけてください!!」と叫ぶのにツボった俺は再起不能になり、先生がゴールに着くまで校庭を目にすることができなかった。
クラスメイトが悲鳴と歓声が入り混じった声をあげたため、ようやく身を起こして校庭に目を向けると、3人の先生がゴールに着いていた。
「ブッ…ふっふっ……はぁー……なぁ遠坂、先生何着だった?」
俺の笑い声に釣られて一緒にダウンした上野に聞くことを早々に諦めて遠坂の肩を叩く。
「ふふふ」
「なんだよ」
溜めた遠坂がポンポンから指を立てた。
本数は、
1。
「きゃー!センセー!!抱いてー!!!」
はしゃぐ野太い声を聞きながらゴールの方を見た。
ドヤ顔でピースサインをこっちに向けている先生がいた。
やりやがった。
「まあ他の先生との年齢差考えたらあれくらいしてもらわないと」
「小森お前厳しいな」
「先生かっこよかったね〜!」
「ねぇ〜」
昼飯を終え、校庭に戻る俺達。
午後の部が始まり、残す競技はリレー系だけだった。
上野を除き、お役目御免となった俺達はテントでポンポンを振ることに徹することになった。
それと、あの後の事後処理に追われているのか、塩島委員長と夏目副委員長はリレー系は欠場となり、別の風紀委員が代走をすることになっていた。
とか言って、事後処理にかこつけて出場を蹴ってたりしてな。
委員会と紅白戦で競う気満々だったらしい会長が欠場の放送を聞いて嘲笑うような表情を浮かべていたのが見えた。
それに少し複雑な気持ちを抱いていると、始まった委員会別リレー。
実は、2日目のこの競技は少し楽しみにしていた。
放送と共に入場してくる生徒。
服は体操着、では無い。
ノリの良い生徒が大手を振っている服装。
恐竜の着ぐるみだった。
着ぐるみの頭がでかいから顔の半分くらいしか見えない。
それから全身黄色(チキンラーメンの鳥か?)、ジブリのキャラクター、女装、マリオ、etc.…。
そう。
2日目はリレーに仮装が入る。
使い回して年季の入ったものから、自作したのか出来がユニークなものまであり、これだけは去年もしっかり見ていた。
顔が良かったり育ちの良い生徒までなんだかんだしっかり仮装するところが面白かった。
走り始めるとシュールさが加速して上野と馬鹿笑いする。
上様とアラブ王が真剣な顔で接戦してる時が俺の中で1番好きだった。あそこだけ国際競技だった。
ちなみに、会長は特注でもしたのか戦隊モノのしっかりした衣装で赤色の格好をしていた。被り物とベルトの細部まで凝っていてこだわりが見えた。
会長の紹介のターンでカメラを構えていた小森は崩れ落ちた。
ブツブツ言ってるから耳を傾けてみる。
「かっ…こいい…けどっ……!顔…!!!」
だろうなと思った。
すぐに切り替えて立ち上がると真剣な顔でシャッターを切り始めたので、本当お前は親衛隊の鏡だな。
そして、最後の競技。
生徒全員が校庭からはけ、満を持して登場したのは、それぞれのクラス担任である先生達だった。
はちまきを巻いて先生同士照れたようにしている姿に生徒がヤジを飛ばす。
「絶対勝ってよ!!」
「せんせー!焼肉絶対行くんだよ!!」
「若さに負けないでくださーい!!」
「「先生の!かっこいいとこ!見てみたい!」」
「焼肉かかってんすからね!!」
焼肉の圧は当然俺のクラスのテントからだ。
2番目に待機している美月先生が、隣のクラスの歳が上の先生から肘で突かれて苦笑いしていた。
1年のクラス担任が走り終え、2年の番が回って立ち位置に着く先生。
合図が出る直前。
委員長が大声で「ホスト力見せつけてください!!」と叫ぶのにツボった俺は再起不能になり、先生がゴールに着くまで校庭を目にすることができなかった。
クラスメイトが悲鳴と歓声が入り混じった声をあげたため、ようやく身を起こして校庭に目を向けると、3人の先生がゴールに着いていた。
「ブッ…ふっふっ……はぁー……なぁ遠坂、先生何着だった?」
俺の笑い声に釣られて一緒にダウンした上野に聞くことを早々に諦めて遠坂の肩を叩く。
「ふふふ」
「なんだよ」
溜めた遠坂がポンポンから指を立てた。
本数は、
1。
「きゃー!センセー!!抱いてー!!!」
はしゃぐ野太い声を聞きながらゴールの方を見た。
ドヤ顔でピースサインをこっちに向けている先生がいた。
やりやがった。
「まあ他の先生との年齢差考えたらあれくらいしてもらわないと」
「小森お前厳しいな」
「先生かっこよかったね〜!」
「ねぇ〜」