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🐴
「ねぇ、シートちょっと倒したい」
直角すぎる助手席に不満を漏らすと運転席の彼が吸っていたタバコを灰皿に押し付けながら面倒臭そうにこちらを見る。
「あぁ?倒しゃあいいだろーが」
「…倒し方分かんない」
「はぁ?このレバーだよ」
ぐい、とレバーを引く彼との距離が急に縮んで思わず息を呑む。早く終わらせて欲しいのに全く倒れないシート。
「あ?倒れねぇな…」
苛ついた彼が座席を強く押すと急に素直に倒れるシート。
「きゃっ⁉︎」
「ワリっ、」
突然の事態に固まる二人。
私に覆いかぶさる彼の姿が昨晩の行為を思い出させて顔が熱くなるのを感じる。
「… お前なんつう顔してんだ」
「へっ⁉︎」
「昨日の事でも思い出しちまった、みてぇなツラしてんぞ」
図星の私は何も言い返せなくて、口をはくはくと金魚みたいに戦慄かせるばかりだ。
「…なんならここでシテみるか?」
ニヤリと悪い笑みを浮かべた彼の手が私のブラウスのボタンに触れる。
🐰
「あー疲れた!早く帰って寝たぁい!」
珍しく帰宅時間が被り仕事終わりに彼が迎えに来てくれた。
「シートベルトしろよ?」
「わかってるよ〜、てかシート後ろ過ぎない?前出してもいい?」
「あー、左馬刻が乗ってたんだよ」
彼の話を聞きながらレバーをぐい、と引く。
全然倒れない。
もう一度。次は背後に重心をかけて…
「ひゃ…ッ⁉︎」
急にばたん、と倒れるシート。
「え?あれ?」
視界にはグレーの天井が広がる。
「貴女ねぇ、」
馬鹿な私に呆れた様な、この状況を面白がる様な、含みを持った笑みを浮かべた彼に覆い被さられて硬直する身体。
「こんな所で一体何をするつもりですか?」
顔の横につかれた彼の腕のせいで逃げ場はない。恥ずかしさから思わず顔を手で覆うとすかさず手をぐい、と引かれキスでもされるのでは⁉︎と思わず目を瞑る。
期待(?)とは裏腹にがこん、と直されたシート。
「へ?痛ッ⁉︎」
「なぁに変な期待してんだ、馬ァ鹿」
赤い手袋をした手がきょとんとしている私のおでこにデコピンをキメ、そのまま流れる様な動作で私にシートベルトを着ける彼の手がハンドルを握る。
「そういう事は帰ってからな」
発進直前、彼がニヤリと笑った。
2️⃣
「なぁ、シートベルト出ねぇんだけど」
「え〜?ホント?貸してみて?」
彼女がこちらに身を乗り出してきて自然と距離が詰まる。
「あれ?ホントだ」
(近い!し、なんかメッチャいい匂いする💦)
抱き締めたい衝動に駆られ、少しでもその衝動から気をそらすために背凭れに重心をかけて彼女と距離を置こうとするも狭い車内、逃れられる範囲は限られている。
「あ!出た!出たよ!」
嬉しそうに俺の方を振り返る彼女との距離はほぼゼロ距離で…驚いて左手に触れた何かを掴んだ瞬間、後ろに倒れるシート。
「きゃッ⁉︎」
バランスを崩した彼女が俺の顔のすぐ側に手をついて覆い被さる形になる。
「じろちゃん、大丈夫⁉︎」
「だいじょうぶ…だけど、もー、無理…」
恥ずかしさやら、いろんな感情でいっぱいいっぱいで倒れたままのシートの上で熱くなる顔を覆う事しか出来ない。
3️⃣
「ねぇ、狭いんだけど」
学校の帰り、乗り込んだ彼女の車。
助手席のシートはとても狭く、折り曲げた膝がグローブボックスに当たってしまう。
「あぁ、ごめんね💦普段助手席に人乗せないから…横にレバーあるでしょ?シート下げて」
普段彼女の車に誰も乗らないことに優越感を感じながらレバーをぐい、と引く。
「…下がんない」
「え〜そんな事ないでしょ〜?」
ちょっとごめんね、と彼女がレバーを引いてみる。近すぎる距離に思わず呼吸が詰まる。
ぐいぐい。ぐいぐいぐい。
「え、どうして?」
「もう、このままでいい、よッ⁉︎」
諦めの言葉を言い切る前に突如倒れるシート。急な事態に抗えず開いた視界には覆い被さる彼女と車内の天井が広がる。
彼女が背もたれの部分を押していたので全力で倒れたシートはフルフラットな状態…
彼女が僕の上に覆いかぶさったままで固まった彼女の顔がどんどんと赤くなっていく。
「…幼気な男子中学生に何するの?おねーさん?」
可愛く悪戯に笑って見せれば慌てて僕の上から退く彼女。
「ご、ごめっ!」
彼女の手が当たった拍子にクラクションが鳴って、それに驚いた彼女が小さく悲鳴をあげる。
「ひやぁッ⁉︎も〜〜やだぁ💦」
「ごめんなさい、いじめすぎちゃった…」
「もぅ、いじわる…」
真っ赤な顔に涙を浮かべてハンドルを握りしめる年上の彼女が可愛らしくて仕方がない。
👔
「あれ?」
取引先に向かう営業車に乗り込んだ彼女が助手席でシートベルトを引きながら狼狽えている。
「嗚呼、シートベルト?」
「は、はい…なんか引っかかってるみたいで」
「最近出にくくなってるの忘れてた…すまない」
身を乗り出して助手席のシートベルトを引く。
「ゆっくり引くと…ほら」
出たぞ、とあげた顔のその先には恥ずかしそうに赤らむ顔と潤む瞳。その瞳に動揺して思わず硬直する身体。
「…ッ、せんぱい…近いです💦」
「す、すまん‼︎決してそんなつもりじゃッ!」
「いえ、大丈夫です…!こちらこそすみません」
(滅茶苦茶いい匂いがしたぞ…って、いかんいかん…これ以上はセクハラになる…)
「な、なんか今日暑いですね💦」
真っ赤な顔を手の平で扇ぐ彼女。
「そ、そうだな!」
今日は特に暑い。
暑いのは気温のせいか、上昇する体温のせいか…動揺に震える指先でクーラーの温度を一気に落とした。
「ねぇ、シートちょっと倒したい」
直角すぎる助手席に不満を漏らすと運転席の彼が吸っていたタバコを灰皿に押し付けながら面倒臭そうにこちらを見る。
「あぁ?倒しゃあいいだろーが」
「…倒し方分かんない」
「はぁ?このレバーだよ」
ぐい、とレバーを引く彼との距離が急に縮んで思わず息を呑む。早く終わらせて欲しいのに全く倒れないシート。
「あ?倒れねぇな…」
苛ついた彼が座席を強く押すと急に素直に倒れるシート。
「きゃっ⁉︎」
「ワリっ、」
突然の事態に固まる二人。
私に覆いかぶさる彼の姿が昨晩の行為を思い出させて顔が熱くなるのを感じる。
「… お前なんつう顔してんだ」
「へっ⁉︎」
「昨日の事でも思い出しちまった、みてぇなツラしてんぞ」
図星の私は何も言い返せなくて、口をはくはくと金魚みたいに戦慄かせるばかりだ。
「…なんならここでシテみるか?」
ニヤリと悪い笑みを浮かべた彼の手が私のブラウスのボタンに触れる。
🐰
「あー疲れた!早く帰って寝たぁい!」
珍しく帰宅時間が被り仕事終わりに彼が迎えに来てくれた。
「シートベルトしろよ?」
「わかってるよ〜、てかシート後ろ過ぎない?前出してもいい?」
「あー、左馬刻が乗ってたんだよ」
彼の話を聞きながらレバーをぐい、と引く。
全然倒れない。
もう一度。次は背後に重心をかけて…
「ひゃ…ッ⁉︎」
急にばたん、と倒れるシート。
「え?あれ?」
視界にはグレーの天井が広がる。
「貴女ねぇ、」
馬鹿な私に呆れた様な、この状況を面白がる様な、含みを持った笑みを浮かべた彼に覆い被さられて硬直する身体。
「こんな所で一体何をするつもりですか?」
顔の横につかれた彼の腕のせいで逃げ場はない。恥ずかしさから思わず顔を手で覆うとすかさず手をぐい、と引かれキスでもされるのでは⁉︎と思わず目を瞑る。
期待(?)とは裏腹にがこん、と直されたシート。
「へ?痛ッ⁉︎」
「なぁに変な期待してんだ、馬ァ鹿」
赤い手袋をした手がきょとんとしている私のおでこにデコピンをキメ、そのまま流れる様な動作で私にシートベルトを着ける彼の手がハンドルを握る。
「そういう事は帰ってからな」
発進直前、彼がニヤリと笑った。
2️⃣
「なぁ、シートベルト出ねぇんだけど」
「え〜?ホント?貸してみて?」
彼女がこちらに身を乗り出してきて自然と距離が詰まる。
「あれ?ホントだ」
(近い!し、なんかメッチャいい匂いする💦)
抱き締めたい衝動に駆られ、少しでもその衝動から気をそらすために背凭れに重心をかけて彼女と距離を置こうとするも狭い車内、逃れられる範囲は限られている。
「あ!出た!出たよ!」
嬉しそうに俺の方を振り返る彼女との距離はほぼゼロ距離で…驚いて左手に触れた何かを掴んだ瞬間、後ろに倒れるシート。
「きゃッ⁉︎」
バランスを崩した彼女が俺の顔のすぐ側に手をついて覆い被さる形になる。
「じろちゃん、大丈夫⁉︎」
「だいじょうぶ…だけど、もー、無理…」
恥ずかしさやら、いろんな感情でいっぱいいっぱいで倒れたままのシートの上で熱くなる顔を覆う事しか出来ない。
3️⃣
「ねぇ、狭いんだけど」
学校の帰り、乗り込んだ彼女の車。
助手席のシートはとても狭く、折り曲げた膝がグローブボックスに当たってしまう。
「あぁ、ごめんね💦普段助手席に人乗せないから…横にレバーあるでしょ?シート下げて」
普段彼女の車に誰も乗らないことに優越感を感じながらレバーをぐい、と引く。
「…下がんない」
「え〜そんな事ないでしょ〜?」
ちょっとごめんね、と彼女がレバーを引いてみる。近すぎる距離に思わず呼吸が詰まる。
ぐいぐい。ぐいぐいぐい。
「え、どうして?」
「もう、このままでいい、よッ⁉︎」
諦めの言葉を言い切る前に突如倒れるシート。急な事態に抗えず開いた視界には覆い被さる彼女と車内の天井が広がる。
彼女が背もたれの部分を押していたので全力で倒れたシートはフルフラットな状態…
彼女が僕の上に覆いかぶさったままで固まった彼女の顔がどんどんと赤くなっていく。
「…幼気な男子中学生に何するの?おねーさん?」
可愛く悪戯に笑って見せれば慌てて僕の上から退く彼女。
「ご、ごめっ!」
彼女の手が当たった拍子にクラクションが鳴って、それに驚いた彼女が小さく悲鳴をあげる。
「ひやぁッ⁉︎も〜〜やだぁ💦」
「ごめんなさい、いじめすぎちゃった…」
「もぅ、いじわる…」
真っ赤な顔に涙を浮かべてハンドルを握りしめる年上の彼女が可愛らしくて仕方がない。
👔
「あれ?」
取引先に向かう営業車に乗り込んだ彼女が助手席でシートベルトを引きながら狼狽えている。
「嗚呼、シートベルト?」
「は、はい…なんか引っかかってるみたいで」
「最近出にくくなってるの忘れてた…すまない」
身を乗り出して助手席のシートベルトを引く。
「ゆっくり引くと…ほら」
出たぞ、とあげた顔のその先には恥ずかしそうに赤らむ顔と潤む瞳。その瞳に動揺して思わず硬直する身体。
「…ッ、せんぱい…近いです💦」
「す、すまん‼︎決してそんなつもりじゃッ!」
「いえ、大丈夫です…!こちらこそすみません」
(滅茶苦茶いい匂いがしたぞ…って、いかんいかん…これ以上はセクハラになる…)
「な、なんか今日暑いですね💦」
真っ赤な顔を手の平で扇ぐ彼女。
「そ、そうだな!」
今日は特に暑い。
暑いのは気温のせいか、上昇する体温のせいか…動揺に震える指先でクーラーの温度を一気に落とした。