2️⃣
チョコレートを渡すと嬉しそうに笑って、
「これ…俺から…」
恥ずかしそうに差し出されたのは、かわいい鉢に寄せ植えされたパンジー。
「花って高ぇな！…本当は花束にしたかったんだけど、ごめんな」
「すごく嬉しいよ！ありがとう！」
と素直なお礼を言えばまた照れ臭そうに笑って、するりと握られる右手。
「俺、馬鹿だからお前の事知らねぇうちに傷付けたりしちゃうかも知んねーけど、大切にしたいと思ってる。それで、いつかちゃんとお前に見合うようなカッコいい男になるから待ってて…」
真っ赤な顔で珍しく尻下がりな声。
精一杯の告白が彼らしくて愛おしい。

パンジー→あなたの事で頭がいっぱい

🐴
「おい、チョコ寄越せや」
「え、甘いもの苦手じゃないですか。左馬刻さんには用意してませんよ？」
「はぁ⁉︎舎弟共にはやってたのにか⁉︎」
「あれはいつも左馬刻さんがお世話になってるおれいです。かわりに何かプレゼントしますから、何がいいですか？」
「俺が世話してやってんだわ💢…まあいい。じゃあ、買い物付き合えや」
そう言われてショッピングに行くも彼は欲しい物を言わないからいつの間にかいつも通りのお買い物で終わってしまう。
「はっ！プレゼント！買ってません！！」
彼の手には私に買ってくれたお洋服の服が沢山…その中にひとつだけ見覚えのない小さな紙袋。
「それ！自分で買ったんですか⁉︎なんで欲しい物あるって言ってくれないんですかぁ⁉︎」
「ちげぇわ、お前にやるんだわ」
差し出された紙袋の中はさっき私が可愛いと言ったサボテン。
ブスッとしてるけど耳が赤い。
全然素直じゃ無い彼らしい贈り物。

サボテン→枯れない愛、暖かい心、優しさ

🐰
バレンタイン前中々忙しくて会えずに、もう私の事なんてどうでもいいのかなぁ。
と勝手に悩んでチョコを渡しかねている🚺ちゃん。
「ちょっと！一日中人の事避けやがって何隠してやがる…！」
帰ろうとした所を捕まる。
慌てて隠したチョコレート。
「あぁ、今日はバレンタインか…」
彼がぼそりと呟いて、一日中避けていた理由があっさりとバレてしまう。
「…知っていますか？海外ではバレンタインに男性から女性に花を贈るそうですよ？」
🐰がハナミズキの花束をくれる。
「忙しいと中々構ってやれないがお前の事をどうでもいいなんて1度も思った事はない。だから、貴女もいい加減その後ろに隠した物を渡しなさい」
「…いやです」
「渡しなさいッ‼︎」
照れ隠しのつもりが本気の攻防戦へと発展する…

ハナミズキ→私の想いを受けて下さい、私があなたに関心がないとでも？

📖
締め切り前で缶詰な📖の家を訪ねてチョコレートを渡すと、まぁお茶でも…と庭がよく見える客間に通される。
お茶をしてそろそろお暇しようとすると
「今朝、庭で採れた椿です」
受け取った真っ赤な椿の花束。
丁寧に新聞に包まれているけど、お庭に椿なんてなかったじゃないですか。
椿の花と同じくらい真っ赤な彼の耳を見て不器用な人だなぁと笑う🚺。

椿（赤）→あなたは私の胸の中で炎のように輝く

🎲
「お！そっか！今日バレンタインか‼︎」
チョコを貰ってご機嫌な🎲。
「ホワイトデーにちゃんと返すけど、さっき見つけたこれ、やる！」
ポケットから出されたのはちょっぴり萎れた四つ葉のクローバー。
「幸運のお守りだせ！」
嬉しそうに笑う彼からクローバーを受け取って手帳に挟む。
「あ〜！なんか今日はあちぃな‼︎」

寒空の下真っ赤な顔の彼はクローバーの花言葉をちゃんと知っている。

クローバー→私の物になって、幸運