🐰
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「〜〜♪〜〜〜♫」
銃兎さんの好きな歌を口ずさむ。
タイトルは知らないけれど、彼が機嫌がいい時に無意識に口ずさんでいる曲だ。
今日は彼の誕生日で二人で休みを合わせてデートをする。
去年の誕生日はお互いに仕事で当日に会うことが出来なかったので、今年こそはと溜まりに溜まった有給を取ったのだ。
待ち合わせ場所に佇む彼を見つけて思わず走り出す足。
誰にも邪魔されない久々のデート
今日の私は随分と浮かれているようだ。
「銃兎さぁん‼︎」
「グ…ッ⁉︎」
「お待たせしました!」
「お前なぁ…いきなり背後から抱き着くな」
ズレた眼鏡を直す姿すら格好良くてきゅんきゅんしてしまう。
「だって、銃兎さんがあまりにも格好良くて」
素直に褒めると彼は溜め息を吐いてあきれた顔をするけれど、耳が少し赤くなっているのを見逃さなかった。
「あまり可愛い事言うな」
「へへ、私が可愛いのは何時もの事でしょう?」
「自分で言うな」
「ごめんなさい」
「反省なんてしてない癖に…ほら、行くぞ」
彼が手を差し伸べてくれたので遠慮無く手を繋ぐ。
何時もなら外で手を繋ぐのは嫌がる彼が珍しいけれど、それを言ったら手を繋いでくれなくなりそうなので黙っておく事にする。
「ふふっ、」
「何ニヤニヤしてるんだよ」
「いいえ?なんでも」
ショッピングモールの中をぐるりと回って、お互いの服を選んだり昼食を済ませたりして、夕食の材料を買い揃えてそろそろ帰ろうかという頃に甘く香ばしい誘惑。
「クレープ…」
「なんだ、食べたいのか?」
「い、いえ…別に」
「そんなに目ェ輝かせながら否定しても説得力ないぞ」
「だって、夜にケーキも用意してあるんですよ…?」
「お前、そんな事気にするタマかよ」
「気にします!…女の子ですもん!」
「今日くらい良いだろ。女の子とやらは甘い物は別腹なんでしょう?」
ほら、早く選びなさい、と言う彼に甘やかされてクレープ屋さんの列に並ぶ。
「う〜〜ん、スタンダードにチョコバナナ…でも限定の苺スペシャルも捨て難い…」
「まだ悩むのか?もう順番回って来るぞ」
「だってぇ…」
「ほら、お前の番だぞ」
「え、あ!えーっと…」
「チョコバナナと苺スペシャル、ひとつずつお願いします」
「え!」
色とりどりのメニューに混乱して何を頼むか決め兼ねている私の横から銃兎さんがサラッと注文をしてしまう。
私が店員さんと銃兎さんの顔を交互に見ている間に銃兎さんはお会計を済ませ、注文を受けた店員さんがクレープを素早く作って、状況が飲み込めないまま私の手の中にはピンクの包み紙に包まれたクレープがふたつ。
ほんのりとまだあたたかい。
「銃兎さんも食べるんですか?」
「お前がいつまでも決め兼ねてるからだろ」
「ありがとうございます」
空いていた木陰のベンチに並んで座る。
「うわぁ〜〜!いただきます!」
苺の甘酸っぱさとクリームの甘さが相性抜群だ。
「美味いか?」
「はい!とっても!」
「それは良かった」
「…銃兎さんのも食べてもいいですか?」
「嗚呼、もちろん。その為に買ったんだろ?」
「ありがとうございます!…おいしぃ〜!はぁ、しあわせぇ…」
至福の時を満喫する私の顔を見てクスクスと笑う銃兎さん。
「なんですか…?」
「クリーム、さっきからついてるぞ」
「え、ちょっ、早く言ってくださいよぉ」
トントン、と自分の口の端を指さして笑う銃兎さん。
私が慌ててティッシュを取り出して拭うよりも早く、銃兎さんの舌がクリームを舐め取った。
「へ…ッ?銃兎さん?人が見てますよ…?」
「別に見られたって困らないだろ?」
ニヤリと悪い笑みを浮かべる銃兎さん。
「わ、私は困ります!…そう言うのは二人っきりの時にして下さい!」
「へぇ…?二人っきりならいいんですか?」
「ぅ…、ぁ〜えっと…」
「今夜、楽しみにしてますね」
耳元で甘く囁かれて、身体中が熱くなる。
「や、やっぱり良くないです!」
クククと喉を鳴らしながら茹でダコみたいな私を満足そうに見詰めてポケットから煙草を取り出す銃兎さん。
鼻歌を歌っている事に彼は気付いていない。
楽しそうな彼を横目に残りのクレープを半ばヤケになりながら平らげる。
嗚呼、今夜ゆっくり眠る事は叶いそうも無い…。
銃兎さんの好きな歌を口ずさむ。
タイトルは知らないけれど、彼が機嫌がいい時に無意識に口ずさんでいる曲だ。
今日は彼の誕生日で二人で休みを合わせてデートをする。
去年の誕生日はお互いに仕事で当日に会うことが出来なかったので、今年こそはと溜まりに溜まった有給を取ったのだ。
待ち合わせ場所に佇む彼を見つけて思わず走り出す足。
誰にも邪魔されない久々のデート
今日の私は随分と浮かれているようだ。
「銃兎さぁん‼︎」
「グ…ッ⁉︎」
「お待たせしました!」
「お前なぁ…いきなり背後から抱き着くな」
ズレた眼鏡を直す姿すら格好良くてきゅんきゅんしてしまう。
「だって、銃兎さんがあまりにも格好良くて」
素直に褒めると彼は溜め息を吐いてあきれた顔をするけれど、耳が少し赤くなっているのを見逃さなかった。
「あまり可愛い事言うな」
「へへ、私が可愛いのは何時もの事でしょう?」
「自分で言うな」
「ごめんなさい」
「反省なんてしてない癖に…ほら、行くぞ」
彼が手を差し伸べてくれたので遠慮無く手を繋ぐ。
何時もなら外で手を繋ぐのは嫌がる彼が珍しいけれど、それを言ったら手を繋いでくれなくなりそうなので黙っておく事にする。
「ふふっ、」
「何ニヤニヤしてるんだよ」
「いいえ?なんでも」
ショッピングモールの中をぐるりと回って、お互いの服を選んだり昼食を済ませたりして、夕食の材料を買い揃えてそろそろ帰ろうかという頃に甘く香ばしい誘惑。
「クレープ…」
「なんだ、食べたいのか?」
「い、いえ…別に」
「そんなに目ェ輝かせながら否定しても説得力ないぞ」
「だって、夜にケーキも用意してあるんですよ…?」
「お前、そんな事気にするタマかよ」
「気にします!…女の子ですもん!」
「今日くらい良いだろ。女の子とやらは甘い物は別腹なんでしょう?」
ほら、早く選びなさい、と言う彼に甘やかされてクレープ屋さんの列に並ぶ。
「う〜〜ん、スタンダードにチョコバナナ…でも限定の苺スペシャルも捨て難い…」
「まだ悩むのか?もう順番回って来るぞ」
「だってぇ…」
「ほら、お前の番だぞ」
「え、あ!えーっと…」
「チョコバナナと苺スペシャル、ひとつずつお願いします」
「え!」
色とりどりのメニューに混乱して何を頼むか決め兼ねている私の横から銃兎さんがサラッと注文をしてしまう。
私が店員さんと銃兎さんの顔を交互に見ている間に銃兎さんはお会計を済ませ、注文を受けた店員さんがクレープを素早く作って、状況が飲み込めないまま私の手の中にはピンクの包み紙に包まれたクレープがふたつ。
ほんのりとまだあたたかい。
「銃兎さんも食べるんですか?」
「お前がいつまでも決め兼ねてるからだろ」
「ありがとうございます」
空いていた木陰のベンチに並んで座る。
「うわぁ〜〜!いただきます!」
苺の甘酸っぱさとクリームの甘さが相性抜群だ。
「美味いか?」
「はい!とっても!」
「それは良かった」
「…銃兎さんのも食べてもいいですか?」
「嗚呼、もちろん。その為に買ったんだろ?」
「ありがとうございます!…おいしぃ〜!はぁ、しあわせぇ…」
至福の時を満喫する私の顔を見てクスクスと笑う銃兎さん。
「なんですか…?」
「クリーム、さっきからついてるぞ」
「え、ちょっ、早く言ってくださいよぉ」
トントン、と自分の口の端を指さして笑う銃兎さん。
私が慌ててティッシュを取り出して拭うよりも早く、銃兎さんの舌がクリームを舐め取った。
「へ…ッ?銃兎さん?人が見てますよ…?」
「別に見られたって困らないだろ?」
ニヤリと悪い笑みを浮かべる銃兎さん。
「わ、私は困ります!…そう言うのは二人っきりの時にして下さい!」
「へぇ…?二人っきりならいいんですか?」
「ぅ…、ぁ〜えっと…」
「今夜、楽しみにしてますね」
耳元で甘く囁かれて、身体中が熱くなる。
「や、やっぱり良くないです!」
クククと喉を鳴らしながら茹でダコみたいな私を満足そうに見詰めてポケットから煙草を取り出す銃兎さん。
鼻歌を歌っている事に彼は気付いていない。
楽しそうな彼を横目に残りのクレープを半ばヤケになりながら平らげる。
嗚呼、今夜ゆっくり眠る事は叶いそうも無い…。