「はぁ、貴女は私が居ないと何も出来ないんですか？」

何気無く発した言葉、いつもならへらりと笑う彼女がぽろぽろと泣きだした。
その涙にぎょっとする。

「…なんで泣くんですかッ！」
「だって、銃兎さんの好きなタイプは自立した女性なんでしょ…？」

「こんな出来損ないに実はめんどくさいって思っているんでしょぉ…😭💦」

泣きじゃくる彼女。
テーブルの上に置かれた雑誌。
MTCでインタビューを受けたヤツだ…
そういえばその中で好きなタイプを聞かれて適当に答えたな……

「どーして、そういう当たり障りない営業トークを真に受けるんだ…お前はァ‼︎」
「だってぇ〜〜」
「泣くな泣くな！俺が悪かった…」

「現にお前と付き合っているんだから自信を持てって…泣く前にもっと俺に頼れよ」
「…努力します」
「努力せずとも分かれよ…」

彼女の自信のなさは時々心配になる。
まぁ、このお陰に寄ってくる男に気付いていないのは助かるような、タチが悪い気もするような…

抱き締めて背中を撫でてやれば安心しきった顔の彼女。

（嗚呼、早く俺無しじゃ生きれなくしてやりてぇ…）