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夢小説設定
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「さまときさん!北京ダック!!あ!あっちにはしょーろんぽー!」
彼方此方と目移りしてははしゃぐ彼女の横顔を夜市の提灯がぼんやりと照らす。
「おい、あんま離れんなよ」
「エッグタルトだって!」
「…聞いてねぇな」
前から来た団体客の波に飲み込まれそうな彼女の腕を引いて、そのまま腰に手を回す。
「ひゃっ」
「迷子になんぞ、ダボ」
「ご、ごめんなさい…」
さっきのはしゃぎっぷりは何処へやら、彼女は借りてきた猫のように俺の腕の中にすっぽりと収まっている。
「おい、随分大人しいじゃねぇか」
「だって、これ恥ずかしいです…!もう離れませんから離してください!」
ぐいと押して腕から逃れようとするが女の力ではびくともしない。
「離したらまた迷子になんぞ」
「なりません…てかなってないじゃないですか!」
「ピーピーうるせぇわ、行くぞ」
「ちょ、ちょっと待って下さいッ!…これじゃ駄目ですか?」
ぐ、と
した手が彼女の小さな手に包まれる。
所謂恋人繋ぎで繋がれた手。上目遣いにこてん、と傾げられた首。
「…お前、それ本当は分かってやってんだろ」
「何がですか?さ、行きましょう!しょーろんぽーが食べたいです!」
俺の手を引いて嬉しそうに歩きだす彼女。
これを何の気なしにほぼ無意識でやってるから怖いのだ。
この無邪気な笑顔には勝てる気がしない…
彼方此方と目移りしてははしゃぐ彼女の横顔を夜市の提灯がぼんやりと照らす。
「おい、あんま離れんなよ」
「エッグタルトだって!」
「…聞いてねぇな」
前から来た団体客の波に飲み込まれそうな彼女の腕を引いて、そのまま腰に手を回す。
「ひゃっ」
「迷子になんぞ、ダボ」
「ご、ごめんなさい…」
さっきのはしゃぎっぷりは何処へやら、彼女は借りてきた猫のように俺の腕の中にすっぽりと収まっている。
「おい、随分大人しいじゃねぇか」
「だって、これ恥ずかしいです…!もう離れませんから離してください!」
ぐいと押して腕から逃れようとするが女の力ではびくともしない。
「離したらまた迷子になんぞ」
「なりません…てかなってないじゃないですか!」
「ピーピーうるせぇわ、行くぞ」
「ちょ、ちょっと待って下さいッ!…これじゃ駄目ですか?」
ぐ、と
した手が彼女の小さな手に包まれる。
所謂恋人繋ぎで繋がれた手。上目遣いにこてん、と傾げられた首。
「…お前、それ本当は分かってやってんだろ」
「何がですか?さ、行きましょう!しょーろんぽーが食べたいです!」
俺の手を引いて嬉しそうに歩きだす彼女。
これを何の気なしにほぼ無意識でやってるから怖いのだ。
この無邪気な笑顔には勝てる気がしない…