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メンタルぐずぐすで何もする気になれず、ご飯だけ炊いて晩御飯の準備も出来ずに暗い部屋でぼんやりしてる。
玄関でドアの開く音がして彼が帰ってくる。
ブーツの紐を解いてる彼の所へ向かって、首元にぶら下がるみたいに抱き着く。
バランスを崩した左馬刻に「おい、」って怒られながらも「おかえり」って彼の首筋に頭を寄せれば、なんとなく察した彼に抱き抱えられてそのままリビングに連れて行かれる。
ソファーに掛けた左馬刻の膝の上に座らされて、何も言わず、何も言われず、ただ抱き締めて髪を撫でられる。
しばらくして少し落ち着いた頃、彼が「煙草吸ってくる」
膝からソファーに降ろされて頭ポンポンってしながらベランダに出て行く左馬刻。
それをぼんやり眺めていたけど、また寂しくなってベランダに出て背後から彼の腰に抱き着く。
「危ねぇぞ」
火を持ってるからって意味で言うんだけど「うん、」ってしか返ってこない。
「何かあったか?」
「…うん、」
心配して一応何かあったか聞くけど、彼女が何があったかまでは言わないの知ってるし、言わないなら聞かない。
煙草吸い終わるまでの間、2人で夜風に吹かれて緩やかな会話をする。
「何か食うか?」
「うん、」
「出前でも取るか?」
「…さまときのご飯がいい」
「マジか…」
「うん、」
ご飯作ってって半分冗談な甘えにちょっとだけ嫌そうに苦笑いするだけで嫌だって言わない彼が可笑しくて思わず笑うと、頭をくしゃくしゃに撫でられる。
「笑ってんじゃねーよ」
「うん、」
ごめんね、って謝れば煙草を灰皿に押し付けた彼に「部屋戻ンぞ」って背中押されて室内に戻される。
小さなキッチンで彼の大きな背中にくっついて、彼がおにぎりを握るのを眺めてる。
「なんか手伝う?」
「いい、火使うからリビング行ってろ」
「やだ…」
「これやるから、あっち行って箸でも並べてろ」
一口サイズの小さいおにぎりを口に突っ込まれて渋々彼の背から離れ、お箸とグラスを並べたりする。
彼が握ったおにぎりとインスタントのお味噌汁、昨日の残りのほうれん草のお浸し、それと彼が焼いたウインナーと少し不恰好な卵焼き。
「ちょっと朝食みたいだね」
「うるせぇ」
「ありがとね」
なんて笑いながら不器用な彼の優しさに甘える夜もありだと思う。