1️⃣
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学生の頃にどハマりして女神と崇めた歌い手。
天使のようなウィスパーボイスにどれ程の人間が虜になった事だろう。
もちろん俺もその1人で発売されたCDは一つにつき4枚(聴く用、布教用、飾る用、保存用)は買ったし、毎週金曜23時に行われていた生放送は必ず聴いていた。
しかし、俺の女神はある日突然舞台から去ってしまった。
突然の事に当時は、親バレ説・彼氏にバレた説・留学・就職・結婚…様々な憶測が飛び交った。
俺の情報網を駆使しても彼女の現在を突き止める事は出来なかった。
しかし、今ウチの風呂場からその消えた女神の歌声が聴こえる。
しかも俺の大好きな曲。
今、風呂に入っているのはゲリラ豪雨に見舞われてずぶ濡れでやってきた俺の彼女の筈だ。
「〜〜♪〜〜〜♫」
脱衣所から息を殺して歌声に耳を傾ける。
忘れもしない。
やはり女神の歌声だ。
何故、女神の歌声が?
彼女が女神で女神が彼女?
「!?!?」
「きゃあ!?」
「お前、それ…!!」
「一郎の変態!!」
混乱で思わず風呂場の戸を開ける。
そこに居たのは俺の彼女で、驚いた彼女が投げつけた風呂桶が顔面にクリーンヒットした
鼻血を垂らす一郎を風呂場から追い出して、溜め息を吐く。
「終わった……」
絶対にバレた。
一郎が歌い手時代の私を好きだったのは付き合い始めてからなんとなく察していた。
部屋に飾られたCD、スマホの着信音は私の歌った曲。
付き合い始めた頃はいつバレるかとヒヤヒヤしていた。
生放送ても顔出しはしていないし、若干声を作って話していたからバレる確率は低い…
音痴だからとカラオケは回避していたし、何も言われないので最近はすっかりその事も忘れていた。
のに…
「油断した…」
死ぬしかない。よし、死のう。
そぉっと風呂場から上がり、着替えて玄関へ直行した所を一郎に見つかった。
「髪濡れたままどこ行くんだ?」
満面の笑みを浮かべる一郎。
逃亡をはかるも虚しく、そのまま一郎の部屋へと連行された。
静まり返る室内。
ローテーブルを挟んで正座をする2人。
ご丁寧にテーブルに並べられたCDと今は使われていない私のコミュニティページ。
目の前に物証は揃っている。
言い逃れは出来なさそうだ。
一郎は目を合わせてくれない。
黙ってた事怒ってるのかな…。
俯いた一郎がぼそりと呟く。
「……か…?」
「え?」
「〇〇さんですか…!?」
「は、はい!」
久々に聞く私の歌い手時代の名前。
一郎の気迫に負けて思わず返事をしてしまった…。
「俺、ファンです!!大好きです!!」
「え、ちょっ」
ガッシリと掴まれた両手をブンブンと振られ、興奮気味で早口の一郎の弾丸トークは止まらない。
「初投稿の◇〇△×未だに滅茶苦茶聴いてます!生放送も毎回聴いてました!歌い手辞めた時はマジ落ち込みました…。マジで1週間くらい泣きましたもん!」
「すとっぷ!一郎!すとっぷ!」
「あ、サイン貰ってもいいッスか!?」
「分かった、分かったから落ち着いて!!」
【悲報】彼氏に元歌い手なのがバレた。
この後一郎のグッズにサインしまくって、後日カラオケでめちゃくちゃ歌わされた。
〜後日 カラオケにて〜
「え、何で泣いてるの!?てか敬語辞めてよ!」
「だって推しの生歌が聴けるなんて…やべぇ、俺今なら死んでもいいわ…」
グズグズと鼻水と涙を垂らしながらペンライトを振る一郎。
「てか、今は?なんか活動してねぇの?」
「う゛…」
キラキラな彼の瞳に負けて隠し通すつもりだった趣味を暴露した。
「…実は、コスプレを……」
「…マジ?」
「マジ。知らないとは思うけど…」
おずおずとコスプレ写真を見せると、私のスマホをのぞいたまま震える一郎。
流石に一郎もコスプレは嫌いだったかな…。
「マジかよ…」
そう呟いた一郎を見てこれは別れるかレイヤー卒業かな…と思っていたら、顔を上げた一郎は号泣していた。
「マジで神かよ…!」
【吉報その2】俺が神と崇めるレイヤー様が彼女だった。
後日めちゃくちゃコスプレして撮影会した。
「目線こっちお願いします!!」
「めっちゃいい!!やっぱ推しは神だわ!」
更にその後。
コスプレイベントで神レイヤーに専属カメコ兼剥がし(オッドアイの高身長イケメン)が付いたとSNSでちょっとだけおバズり申し上げた。
天使のようなウィスパーボイスにどれ程の人間が虜になった事だろう。
もちろん俺もその1人で発売されたCDは一つにつき4枚(聴く用、布教用、飾る用、保存用)は買ったし、毎週金曜23時に行われていた生放送は必ず聴いていた。
しかし、俺の女神はある日突然舞台から去ってしまった。
突然の事に当時は、親バレ説・彼氏にバレた説・留学・就職・結婚…様々な憶測が飛び交った。
俺の情報網を駆使しても彼女の現在を突き止める事は出来なかった。
しかし、今ウチの風呂場からその消えた女神の歌声が聴こえる。
しかも俺の大好きな曲。
今、風呂に入っているのはゲリラ豪雨に見舞われてずぶ濡れでやってきた俺の彼女の筈だ。
「〜〜♪〜〜〜♫」
脱衣所から息を殺して歌声に耳を傾ける。
忘れもしない。
やはり女神の歌声だ。
何故、女神の歌声が?
彼女が女神で女神が彼女?
「!?!?」
「きゃあ!?」
「お前、それ…!!」
「一郎の変態!!」
混乱で思わず風呂場の戸を開ける。
そこに居たのは俺の彼女で、驚いた彼女が投げつけた風呂桶が顔面にクリーンヒットした
鼻血を垂らす一郎を風呂場から追い出して、溜め息を吐く。
「終わった……」
絶対にバレた。
一郎が歌い手時代の私を好きだったのは付き合い始めてからなんとなく察していた。
部屋に飾られたCD、スマホの着信音は私の歌った曲。
付き合い始めた頃はいつバレるかとヒヤヒヤしていた。
生放送ても顔出しはしていないし、若干声を作って話していたからバレる確率は低い…
音痴だからとカラオケは回避していたし、何も言われないので最近はすっかりその事も忘れていた。
のに…
「油断した…」
死ぬしかない。よし、死のう。
そぉっと風呂場から上がり、着替えて玄関へ直行した所を一郎に見つかった。
「髪濡れたままどこ行くんだ?」
満面の笑みを浮かべる一郎。
逃亡をはかるも虚しく、そのまま一郎の部屋へと連行された。
静まり返る室内。
ローテーブルを挟んで正座をする2人。
ご丁寧にテーブルに並べられたCDと今は使われていない私のコミュニティページ。
目の前に物証は揃っている。
言い逃れは出来なさそうだ。
一郎は目を合わせてくれない。
黙ってた事怒ってるのかな…。
俯いた一郎がぼそりと呟く。
「……か…?」
「え?」
「〇〇さんですか…!?」
「は、はい!」
久々に聞く私の歌い手時代の名前。
一郎の気迫に負けて思わず返事をしてしまった…。
「俺、ファンです!!大好きです!!」
「え、ちょっ」
ガッシリと掴まれた両手をブンブンと振られ、興奮気味で早口の一郎の弾丸トークは止まらない。
「初投稿の◇〇△×未だに滅茶苦茶聴いてます!生放送も毎回聴いてました!歌い手辞めた時はマジ落ち込みました…。マジで1週間くらい泣きましたもん!」
「すとっぷ!一郎!すとっぷ!」
「あ、サイン貰ってもいいッスか!?」
「分かった、分かったから落ち着いて!!」
【悲報】彼氏に元歌い手なのがバレた。
この後一郎のグッズにサインしまくって、後日カラオケでめちゃくちゃ歌わされた。
〜後日 カラオケにて〜
「え、何で泣いてるの!?てか敬語辞めてよ!」
「だって推しの生歌が聴けるなんて…やべぇ、俺今なら死んでもいいわ…」
グズグズと鼻水と涙を垂らしながらペンライトを振る一郎。
「てか、今は?なんか活動してねぇの?」
「う゛…」
キラキラな彼の瞳に負けて隠し通すつもりだった趣味を暴露した。
「…実は、コスプレを……」
「…マジ?」
「マジ。知らないとは思うけど…」
おずおずとコスプレ写真を見せると、私のスマホをのぞいたまま震える一郎。
流石に一郎もコスプレは嫌いだったかな…。
「マジかよ…」
そう呟いた一郎を見てこれは別れるかレイヤー卒業かな…と思っていたら、顔を上げた一郎は号泣していた。
「マジで神かよ…!」
【吉報その2】俺が神と崇めるレイヤー様が彼女だった。
後日めちゃくちゃコスプレして撮影会した。
「目線こっちお願いします!!」
「めっちゃいい!!やっぱ推しは神だわ!」
更にその後。
コスプレイベントで神レイヤーに専属カメコ兼剥がし(オッドアイの高身長イケメン)が付いたとSNSでちょっとだけおバズり申し上げた。