下手の横好き
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2月14日 午後7時56分
氷室デパート 裏口
「ハァー…………」
無事にチョコレートを盗り返し、モミジはいつものスーツ姿の男に戻っていた。
だが、作戦は成功したにも関わらず、モミジは浮かない顔をしていた。
地面にしゃがみ込んで膝を抱えている。
重いため息を吐き出し、暗い顔で宙をぼんやりと見つめていた。
バッと両手で顔を覆い、口を開く。
「わたしのチョコはどこ……!?」
乙女たちのチョコはすべて戻ってきたのだが、
肝心の自分のチョコが見つからず鬼風は沈んでいた。
「あぁ……そりゃーさー恋する乙女のみんなのチョコを奪い返せたのはよかったよ?
でも、自分のチョコが見つからないだなんてそんなのアホじゃないか……」
ブツブツと独り言をまき散らしていると、イヤリングから通信音が鳴った。
「どうした?杏里?」
相棒からの連絡が入り、モミジは指輪型通信機に話しかける。
「別に仕事じゃねえよ。ただ、このチョコ食ってもいいか聞きたいだけだ」
「…………へ?」
「えっちょっまっ!そっそれって!どんな!?」
「どんなって……お前が買ったピンクダイヤのショコラだよ」
鬼風はぽかりと口を開いたまま、顔が空間に凍りついた。
顔の凍結が解けると、頭を抱えて顔を伏せた。
「なんだよそぉれぇええええええええええええええ!!」
顔を勢いよくあげて、鬼風は舌を一気に回す。
「えっじゃあなに!?私が盗まれたと思ってたのは勘違いで
本当はずっとアジトにあったってこと!?
言ってくれよぉおおおおお!」
「お前が置き忘れたんだろ」
「なんだよもおー!そこにあったんなら言えよっぉおおおおお!」
ガクッと鬼風は首をうなだれる。
「なぁ、これ食べていいだろ」
グスッと鼻声で、モミジは通信機に答える。
「あぁ、いいよ」
ふと、モミジの脳内に春美の顔が浮かんだ。
「待った!やっぱダメ!」
「えー……アタシのおやつ……」
「また今度別の買ってやるから我慢なさい!」
「それじゃゴティバのチョコで」
うぐっとモミジは顔を引きつらせた。
「……こんにゃろう。超高級品要求しやがって……」
「それで、アジトまで取りにくるのか?」
モミジは崩れた顔をぐっと引き締め直した。
「あぁ、今すぐに向かう」
氷室デパート 裏口
「ハァー…………」
無事にチョコレートを盗り返し、モミジはいつものスーツ姿の男に戻っていた。
だが、作戦は成功したにも関わらず、モミジは浮かない顔をしていた。
地面にしゃがみ込んで膝を抱えている。
重いため息を吐き出し、暗い顔で宙をぼんやりと見つめていた。
バッと両手で顔を覆い、口を開く。
「わたしのチョコはどこ……!?」
乙女たちのチョコはすべて戻ってきたのだが、
肝心の自分のチョコが見つからず鬼風は沈んでいた。
「あぁ……そりゃーさー恋する乙女のみんなのチョコを奪い返せたのはよかったよ?
でも、自分のチョコが見つからないだなんてそんなのアホじゃないか……」
ブツブツと独り言をまき散らしていると、イヤリングから通信音が鳴った。
「どうした?杏里?」
相棒からの連絡が入り、モミジは指輪型通信機に話しかける。
「別に仕事じゃねえよ。ただ、このチョコ食ってもいいか聞きたいだけだ」
「…………へ?」
「えっちょっまっ!そっそれって!どんな!?」
「どんなって……お前が買ったピンクダイヤのショコラだよ」
鬼風はぽかりと口を開いたまま、顔が空間に凍りついた。
顔の凍結が解けると、頭を抱えて顔を伏せた。
「なんだよそぉれぇええええええええええええええ!!」
顔を勢いよくあげて、鬼風は舌を一気に回す。
「えっじゃあなに!?私が盗まれたと思ってたのは勘違いで
本当はずっとアジトにあったってこと!?
言ってくれよぉおおおおお!」
「お前が置き忘れたんだろ」
「なんだよもおー!そこにあったんなら言えよっぉおおおおお!」
ガクッと鬼風は首をうなだれる。
「なぁ、これ食べていいだろ」
グスッと鼻声で、モミジは通信機に答える。
「あぁ、いいよ」
ふと、モミジの脳内に春美の顔が浮かんだ。
「待った!やっぱダメ!」
「えー……アタシのおやつ……」
「また今度別の買ってやるから我慢なさい!」
「それじゃゴティバのチョコで」
うぐっとモミジは顔を引きつらせた。
「……こんにゃろう。超高級品要求しやがって……」
「それで、アジトまで取りにくるのか?」
モミジは崩れた顔をぐっと引き締め直した。
「あぁ、今すぐに向かう」